愛媛大学医学部の英語の傾向と対策

2019年07月25日 志望する大学の特徴

愛媛大学英語

先日、「愛媛大学医学部の化学の傾向と対策」の記事の中で、愛媛大学の化学は他の学部と共通問題であるとお伝えしました。一方で英語に関しては医学科専用の問題となっており、それに伴って特色のある内容が出題されます。

 本日はその愛媛大学医学部の英語について、過去の傾向と具体的な対策法を紹介します。

愛媛大学医学部の英語の試験形式・配点は?

はじめに愛媛大学医学部の入試制度について見ていきましょう。

 

 愛媛大学医学部の入試制度には、前期一般入試(40名)、後期一般入試(25名)、推薦入試(45名)の3つが存在します。推薦入試による合格者が多いのが本大学の特徴ですが、この記事では受験者数が一番多い前期一般入試について取り上げることとします。

 

 前期一般入試の選抜法は、センター試験及び二次試験の点数の合計で合格者が決まる、国公立のオーソドックスな形となっています。各試験の詳細な配点は、

【センター】国語:200点 社会:50点 数学:50点×2 理科:50点×2 英語:100点

【二次試験】数学:200点 理科:100点×2 英語:200点 面接:100点

となっており、センター試験550点、二次試験700点の合計1250点満点です。

 注目すべきはセンター試験の国語の配点比率の高さです。一般的に医学部受験において文系科目は得点が圧縮される傾向がありますが、愛媛大学ではむしろ国語の割合が高めに設定されています。国語のできが最終的な結果にも影響を及ぼす可能性が大いにあるため、苦手な方は他の受験生に差を付けられないように早い時期から対策をしておいてください。

 

 さらに入学志願者の募集人員に対する倍率が約6倍を上回った場合、第一段階選抜、いわゆる足切りを行うとされています。実際に年度によっては第一段階選抜がなされています。もしセンター試験の得点に不安があるのであれば、出願する前にセンターリサーチ等で受験者の動向をチェックしておきましょう。

 

 そのうち英語に関しては、大問2つに対して120分が与えられます。いずれも長文読解であり1つの文章当たり60分かけて読解していくため、他の国公立医学部受験で目にする長文に比べると語数は必然的に多くなっています。

 

 小問は大問ごとに8つ前後設けられており、空所補充や下線部和訳、内容説明といった論述問題が中心ですが、一部には選択式のものも見られます。年度によっては200字以内という答案作成に時間のかかる設問も出されているため、普段から問題演習を通して論述の練習をしておくことが求められます。

 

 また冒頭で述べたように医学科専用の問題であるため、長文の出典も自然科学系の論文や医療現場をめぐる社会問題や物語を題材とした文章がほとんどです。専門用語に対しては語注が付けられるため、特別にこうした単語や知識を身に付ける必要性はありませんが、論理的な文章展開や数字を用いた説明には慣れておきましょう。

 

 難易度に関しては英文の量は多いものの、語注が豊富に付けられており抽象度の高いものは見られないため、読解自体は決して難しくはありません。しかしながら設問は論述がメインであり、確実な論述力がなければ合格点は望めません。長い英文の論理展開についていく能力と併せて、解答作成の技術も欠かせない試験であることを頭に入れておきましょう。

愛媛大学医学部の英語の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

続いて、愛媛大学医学部の過去の合格最低点のデータや他の科目の難易度をもとに、英語では何点を取ればよいか考えてみます。

 

愛媛大学医学部の合格最低点は、センター試験と二次試験の計1250点満点中、

平成31年度:947.30点 平成30年度:914.30点 平成29年度:975.60点 平成28年度:946.05点 平成27年度:900.30点

となっています。これらの平均を取ると約937点となるため、極端に受験者の得点が高い年度でなければ950点(76%)取ることができれば合格圏といえます。

 

 ここでセンター試験の得点が550点中480点(約87%)であったと仮定すると、二次試験では700点中470点(約67%)得点できれば合格点に達します。これを踏まえて各科目の難易度も考慮して、二次試験の各科目の目標点を設定すると、

数学:140点 理科:140点 英語:130点 面接:60点

とするのが良いでしょう。

 

 英語で200点中130点(65%)以上を目指すというのは、英文の難易度が高くないと申し上げたことからすると簡単なハードルのようにも思えますが、一概にはそうとも言い切れません。国公立医学部受験の典型である論述が大半を占める試験形式では、どうしても満点答案を作成することが困難であるため、小さな減点が積み重なって高得点が取りづらいためです。欲張ることなく、確実に目標を超えることを考えて準備しましょう。

愛媛大学医学部の英語の出題傾向は?

それでは、愛媛大学医学部の英語では、どのような問題が出されるのでしょうか?

 既に大問2つのいずれも長文読解であることについてはお伝えしましたが、もう少し詳細に出題傾向を分析していきましょう。

 

 各大問間には大きな違いはありませんが、医学科専用の問題ということもあり、医師や研究者と深いかかわりのある内容の長文読解が出題されます。すなわち自然科学系の文章や医療や福祉を題材とする社会系・物語系の文章等が重要テーマとなります。

 

 自然科学系の文章において押さえておくべきポイントは、数字に着目することです。場合によっては専門性の高い文章で、初めはその数字が示す程度が激しいのか否か、ポジティブか否か、といったことが分からないこともあります。しかし必ず論理展開を追っていけば、数字を用いて筆者が何を示したいかが分かるため、根気強く読み進めることが肝要です。

 これに加えて愛媛大学医学部の長文読解では、図表も多用される点が特徴的です。やはり論文における説明では、文字だけで説明するには限界があります。そうした際に図表を使うことは理解を深める一助となりますが、図表の読み取りに慣れていない医学部受験生にとってはかえって混乱を招く可能性もあります。実際に平成30年度に解答作成に図表の読み取りに関する設問も出されているため、事前にこうした系統の説明に慣れておきましょう。

 

 設問としては空所補充や文章のタイトル設定といった択一式問題も存在しますが、目を見張るのが下線部和訳や内容説明といった論述問題の多さです。1つの長文に60分を割いてじっくりと解いていくため、その分解答作成に時間がかかる論述量の多い設問もあります。文章の読解力が十分についてきたら、問題演習を繰り返して論述力を高めていくことが愛媛大学医学部の英語については最大の対策となることは覚えておいてください。

 

 他にも珍しいのが、文中の単語のアクセントを問う問題が出される点です。全体に占める割合は些末なのでセンター試験に向けた対策以上に行う必要はありませんが、平成28年度と平成30年度に出題歴があり、今後も出される可能性があるため注意しましょう。

お勧めの愛媛大学医学部の英語の対策方法

最後にこれまでの内容から、愛媛大学医学部の英語の対策に必要な具体的な勉強法をお伝えします。

 

 まずセンター試験までの時期については、英語の基礎力を伸ばしていくことを目的に勉強を進めてください。英語の基礎力とは何かと申しますと、単語力、文法的知識、読解力、論述力の4つです。愛媛大学医学部の英語では文法問題は出ないじゃないか、と言われてしまいそうですが、それでもやはり疎かにすることはできません。理由は簡単でこれら4つの力は別個に独立しているわけではなく、互いに影響しながら全体として英語の基礎力を支えているからです。このイメージを大切にしながら基礎を固めていきましょう。

 

 単語力の養成には単語帳を活用するのが最も効率的ですが、おススメの単語帳は『速読英単語 必修編』『速読英熟語』(Z会出版)です。愛媛大学の長文は専門的な用語も多く出てくる文章ですが、語注によりこうした単語はカバーされているので、速読英単語・熟語の内容をマスターしておけば間違いなく文意把握に困ることはありません。

 

 読解力や論述力を付けるには、長文読解の問題を通して演習をすることが一番です。様々な長文読解用の問題集が出版されていますが、本記事では『やっておきたい英語長文700』(河合塾シリーズ)を推薦します。文章の読み取りだけでなく、長い論述問題等の解答作成に手間取る問題でも、積極的に自身の手で論述をすることを心掛けましょう。

 

 なお、より詳細な問題集の使い方については、過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」を参考にしてください。

 

 センター試験終了後は、二次試験に向けた勉強にシフトしてください。具体的に行っていただきたいのが、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・問題集を用いた長文読解の練習

の3つです。

 

 愛媛大学医学部の英語はここ数年、出題傾向は変わっていないため、明確に傾向が掴めるはずです。長文の長さはどの程度か、設問ではどんな内容が見られるか、といった観点から過去5年度分ほどざっと目を通してください。

 

 過去問分析が終わったら、実際に問題を解いてみましょう。このとき徹底していただきたいのが、時間を計って取り組むことです。長めの論述問題が頻出の同大学では、自身の解答作成に要する時間を知っておかなければなりません。制限時間を意識しづらい大問構成ではありますが、より実戦的なトレーニングで感覚を磨いていってください。

 

 同時並行でさらに問題集を用いて長文読解の練習をしましょう。気を付けていただきたいのが、これまでに使ってきた問題集の復習をすることにあまり意味はないということです。分野の性質上、初見の文章をどれだけ理解できるかが重要なので、もし手持ちの問題集がすべて使用済みであれば、新たな1冊を購入することも検討してみてください。

まとめ

愛媛大学医学部の英語の傾向と対策法のポイントは、

①大問2つ対して制限時間は120分

②いずれも長文読解で、論述問題が中心

③医学科専用の問題で、自然科学系の文章では数字や図表を使った説明に慣れておく

④長文の難易度は高くないが、論述問題の解答作成能力が求められる

⑤目標点は200点中130点

⑥出題内容は、

・長文の出典は自然科学系の論文や医療や福祉を題材とする社会系・物語系の文章

・解答作成に時間のかかる論述量の多い設問も見られる

・アクセントに関する知識が問われる可能性がある

⑦センター試験までは、英語の基礎力を伸ばしていくことを目的として勉強する

⑧センター試験終了後は、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・問題集を用いた長文読解の練習

を行う

の8つです。

 

 愛媛大学医学部の英語は医学部受験生を大いに意識した内容となっています。確かに専門的な訓練を受けていない受験生にとっては、自然科学系の文章や医療現場の現状にはなじみがないかもしれません。ただ、大学に入ってからはこうしたことに関する知識が役立つ機会が必ずやってくるので、合格後の生活を想像して楽しみながら勉強をしましょう!!

 

 

本記事内で登場した過去のオススメ記事

「愛媛大学医学部の化学の傾向と対策」


 

「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」


 

 

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本記事で登場したお勧めの問題集・参考書

『速読英単語 必修編』


 

『速読英熟語』(Z会出版)


 

『やっておきたい英語長文700』(河合塾シリーズ)


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