藤田医科大学医学部の一般入試の数学の傾向と対策

藤田医科大学数学

皆さんは平成30年10月に藤田保健衛生大学が藤田医科大学へと名称したことをご存知でしょうか?これは創立50周年を機に、より臨床場面をイメージし易いようにという意図が込められているそうです。

 本日はその藤田医科大学医学部の前期一般入試の数学について、傾向と具体的な対策法を紹介します。

藤田医科大学医学部の数学の試験形式・配点は?

はじめに藤田医科大学医学部の入試制度について見ていきましょう。

 

 藤田医科大学医学部の入試制度は、一般入試前期および後期、AO入試に当たるふじた未来入試、センター試験利用入試前期および後期に分かれます。募集人数は一般入試前期が約80名、ふじた未来入試が約15名、センター試験利用入試前期が約10名、一般入試とセンター試験利用入試の後期が合計15名となっています。ちなみに一般入試には愛知県地域枠5名が含まれます。

 本記事では最も受験者数の多い、前期一般入試について取り上げることとします。

 

 他の私立医学部受験でも見られるように、本大学は一次試験と二次試験の二段階で合格者が選抜され、二次試験の受験資格は一次試験を突破した受験生のみに与えられます。各試験の詳細な配点は、

【一次試験】数学:200点 理科:100点×2 英語:200点

【二次試験】面接:100点

となっています。

 一次試験の数学と英語はマークシート方式と筆記式で出題され、英語、数学のマーク方式のいずれかの得点が基準点に満たない場合は不合格となるため注意しましょう(※)。また面接では提出書類も合せて評価対象となります。

(※)2020年3月14日追記

「基準点に満たない場合に不合格になる」と藤田医科大学さんの募集要項で記載されています。

 その中で数学は平成28年度以降、大問3つで構成され、制限時間は100分です。そして大問1がマーク式、大問2、3が筆記式となっています。お伝えしているようにこの大問1のマーク式の問題で基準点を超えないと、残りの大問でいくら高得点を取っても合格することはできません。

 

 大問1では小問集合の形式で、10個の設問が並んでいます。途中経過は求められず、センター試験のようなマーク式の解答用紙に答えのみを書いていきます。一方で大問2、3では論述内容も採点の対象となり、通常2、3個の小問に分かれます。ただし平成28年度の大問3のように、小問が与えられない場合もあるので確認しておきましょう。

 

 難易度としては標準的なものから難問まで、様々なレベルの問題が出されます。小問集合でも典型問題ばかりではなく、解法の糸口が見えづらいものもあります。すべての問題を解ききろうとするのではなく、解けるものから手を付けていき時間のかかる問題は後回しにするといった戦略を時にはとることも大切です。

藤田医科大学医学部の数学の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

続いて、藤田医科大学医学部の過去の合格最低点のデータや他の科目の難易度をもとに、数学では何点を取ればよいか考えてみます。

 

藤田医科大学医学部の合格最低点は、筆記試験の600点満点中、

平成30年度:319点 平成29年度:335点 平成28年度:325点

となっています。すなわち平均的な年度であれば、600点中360点(60%)が合格圏内といえます。

 これを踏まえて各科目の難易度も考慮して、それぞれの目標点を設定すると、

数学:115点 理科:130点 英語:115点

とするのが良いでしょう。

 

 数学では200点中115点(57.5%)を目指せばよいことになり、一見するとさほど高くないハードルのようですが、問題の難易度からするときちんと対策をしていないと簡単には越えることはできません。医学部受験といえば高得点同士の勝負のイメージがありますが、藤田医科大学では難しい問題が並ぶ中でいかに取りこぼしがないかが問われる試験であることを覚えておいてください。

藤田医科大学医学部の数学の出題傾向は?

それでは、藤田医科大学医学部の英語では、どのような問題が出されるのでしょうか?

以下に出題傾向を、【超頻出単元】、【頻出単元】、【要対策単元】の3つに分けてまとめていきます。

 

【超頻出単元】

・微分法・積分法(数学Ⅲ)

 大問1の小問集合でも見られますが、大問2、3の筆記式の問題でも必ず1問は出題されています。主に関数のグラフをもとに最大値・最小値や極値を求めるものが中心なので、少々複雑な数式であっても1次導関数は求められるようにしておかなければなりません。さらに積分を用いて回転体等の体積を計算する問題も頻出です。このとき回転体を扱うと分かれば解法が見えやすいですが、それ以外の立体図形の体積の求積にも積分を応用するパターンも存在します。図形の性質から攻めても解法の糸口が見つからないときには、一度積分による体積計算を疑ってみると良いかもしれません。

 

【頻出単元】

・複素数平面

 複素数平面は筆記式の大問ではほぼ出題がありませんが、反対にマーク式の小問集合ではかなりの頻度で出されています。ド・モアブルの定理や極方程式、あるいは複素数の図形への応用といったように、出題内容に偏りはありません。まずは問題集に載っている典型問題の解き方を網羅的に身に付けたうえで、大学の入試問題等を活用して実戦的に演習を積み重ねていきましょう。

 

・ベクトル

 ベクトルは平面ベクトル、空間ベクトルいずれも出題される可能性がありますが、必ずしも中心的な題材として出されるわけではありません。どういうことかというと、積分法が立体図形の体積計算で使われる場合があるとお伝えしたように、ベクトルも図形の計量がメインテーマの問題で役立つときがあるということです。例えば平成30年度の大問1の(7)では、図形の性質や図形と方程式といった観点からも解答は導くことができますが、ベクトルを用いると非常にスマートに答えにたどり着けます。決して簡単な話ではありませんが、典型問題以外にもたくさんの関連問題に触れてできる限り多くの解法の引き出しを身に付けておいてください。

 

【要対策単元】

・データの分析

 データの分析は国公立大学では二次試験で出題されることがまれで、センター試験対策のときに存在感を表す単元というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。単元としては難しい問題は少ないものの、上記のような理由から医学部受験生に限らずたいていの人が手薄になりがちです。しかしながら藤田医科大学ではデータの分析が小問集合の中で出されることがあるため、対策をすることなく本番に臨むことは避けなければなりません。標準偏差や相関係数といったデータの分析に関する基本的事項全般は、反射的に

計算できるように訓練しておきましょう。

お勧めの藤田医科大学医学部の数学の対策方法

最後にこれまでの内容から、藤田医科大学医学部の数学の対策に必要な具体的な勉強法をお伝えします。例年、本医学部の試験日は1月末なので、そこから逆算してスケジュールを組んでいくのが良いでしょう。

 

 はじめに11月中旬までは、数学の全ての単元の標準問題の解法を身に付けることを目標に勉強をしましょう。藤田医科大学医学部の数学では、頻出度の高い重要テーマも存在しますが、小問集合が出されることも鑑みると幅広い単元への対応力が欠かせません。

 

 この時期の勉強におススメの問題集は、『1対1対応の演習』(東京出版)です。タイトルからも分かるとおり、典型問題を分類しそれぞれの解法を1対1で対応させて身に付けていくことができます。たくさんの問題集に手を出すのではなく、一つの問題集で分からないものがなくなるまで繰り返し取り組むことの方が効果的です。

さらに細かな「1対1対応の演習」の特徴については、別記事「「1対1対応の演習」の医シュラン!医学部受験で勝つ問題集の使い方」をご参照ください。

 加えて頻出単元からも分かるように藤田医科大学医学部では、数学Ⅲの微分法・積分法や複素数平面をテーマとする設問の割合が高いです。そのため数学Ⅲについては『医学部攻略の数Ⅲ』(河合出版)を活用して、より理解を深めておくと安心です。

より詳細な問題集の使い方については、過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」でも紹介しているので、是非参考にしてください。

 

 11月中旬以降は、大学入試の内容を意識した勉強に変えていきましょう。具体的に行っていただきたいのが、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・問題集を用いた苦手分野の克服

の3つです。

 

 藤田医科大学の数学は平成28年度以降、出題形式がほぼ固定されています。大問1がマーク式であり基準点を超えなければ不合格となる点や、大問2、3では筆記式の問題が出されるということを念頭において、過去5年分程度の試験問題にざっと目を通してください。同時に頻出単元を明らかにすることで、残りの約2カ月の勉強にメリハリをつけることができるので、非常に大切な作業であることは心に留めておきましょう。

 

 過去問分析が終わったら、実際に過去問にチャレンジしてください。このとき徹底していただきたいのが、時間を計って取り組むことです。制限時間100分に対して大問3つですが、大問1では小問集合で10個の設問が出されるうえ、中には一筋縄ではいかないものも見られます。他にも確率等の問題では、非常に複雑な場合分けを要する場合もあり、時間配分を間違えると解けるべき問題に時間を回せないことにもなりかねません。時間配分の練習は過去問演習でしかできないため、各年度の問題を大切にしながら解き進めましょう。

 

 同時並行でこれまで用いてきた問題集でよいので、この時期までに克服しきれなかった単元を復習していってください。残りの短い期間で全単元を復習するのは簡単なことではありません。過去問分析をもとに単元ごとの優先順位をつけ、割いた時間に対するリターンが大きなテーマから穴を埋めていくと効率が良いでしょう。

まとめ

藤田医科大学医学部の数学の傾向と対策法のポイントは、

①大問3つに対して、制限時間は100分

②大問1はマーク式の小問集合、大問2、3は筆記式

③マーク式の問題で基準点を満たさない場合、そのまま不合格となる

④難易度は標準的なものから難しいものまで見られ、時間配分が重要な内容

⑤目標点は200点中115点(57.5%)

⑥大問ごとの出題形式は、

【超頻出単元】微分法・積分法(数学Ⅲ)

【頻出単元】複素数平面、ベクトル

【要対策分野】データの分析

⑦11月中旬までは、数学のすべての単元の標準問題の解法を身に付けることが目標

⑧11月中旬以降は、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・問題集を用いた苦手分野の克服

を行う

の8つです。

 

 藤田医科大学の数学は侮ることのできない問題が多々見られます。医学部受験とはいえ、高得点を取る人が頻発する内容では決してありません。解法の糸口が分からない問題があっても焦るのではなく、解けなければ他の受験生に差を付けられてしまう問題への嗅覚を鋭くして、取りこぼしが起きないように解き進めていけば結果的に目標点に到達できるということをよく覚えておきましょう!!

 

 

本記事内で登場した過去のオススメ記事

「「1対1対応の演習」の医シュラン!医学部受験で勝つ問題集の使い方」

 

「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」


 

 

藤田医科大学の過去問題やその他の教科の傾向と対策

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本記事で登場したお勧めの問題集・参考書

『1対1対応の演習』(東京出版)


 

『医学部攻略の数Ⅲ』(河合出版)


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