福井大学医学部の数学の傾向と対策

2018年10月13日 志望する大学の特徴

福井大学 数学

以前、北陸地方の国立大学として新潟大学について取り上げました。その他にも北陸には、私立大学を含めて4つの医学部が存在します。

 その中でも今回からは、福井大学医学部の入試情報を紹介していきたいと思います。本日はまず、数学の傾向とそれを踏まえた対策法を見ていきましょう。

福井大学医学部の数学の試験形式・配点は?

最初に、福井大学医学部の試験形式をまとめます。

医学部受験は大学によって特色が様々なので、福井大学医学部の受験を考えている方は、是非参考にしてください。

 

福井大学医学部の入試形式には、前期一般入試(55名)、後期一般入試(25名)および推薦入試(30名)に分かれています(カッコ内は募集人員)。本記事では最も受験人数の多い前期一般入試について扱います。

 

他の国立医学部と同様に、福井大学医学部においても前期一般入試はセンター試験と二次試験を受けて、その総合点で合否が決まります。各試験の科目ごとの点数配分は、

【センター】国語:200点 社会:100点 数学:100点×2 理科:100点×2 英語:200点

【二次試験】数学:200点 理科:100点×2 英語:200点 面接:100点

であり、センター試験の点数の圧縮等の調整はありません。

 つまり、センター試験が900点、二次試験が700点の合計1600点満点で計算が行われます。このセンター試験と二次試験の配点は大学ごとに異なっており、医学部受験の志望校選びにおいて非常に大きな意味を持つものです。

 他の大学と比較すると、全体に占めるセンター試験の比率がやや高いため、センター試験の苦手な受験生には不利に働きますが、二次試験の配点からすると逆転も十分な可能な配点です。センター試験で高得点を取り、そのまま逃げ切るのが基本的な戦略ですが、仮にセンター試験で多少失敗しても二次試験で高得点が狙える場合は、一発逆転にかけて出願するのもよいでしょう。

 

 さて、福井大学医学部の二次試験の数学についてですが、大問4つで構成され、制限時間は110分です。大問1つあたりに30分弱かけられるため、難易度からしても時間に追われて解ききれないといった状況に陥ることは少ないでしょう。

 

 大問には設問が2~4つ与えられ、誘導に乗って解き進めていく、いわゆる国立型です。解答はすべて記述形式なので、簡潔にかつ論理的な論述を心掛けましょう。ただし、2018年度には大問1で2つの中問に分かれ、それぞれが全く異なるテーマ(複素数平面と確率漸化式)で独立した形式の問題が出されました。今後どのような形になるかは予想できませんが、念のためこういった形の出題歴もあることは頭の片隅に入れておいてください。

 

 問題の内容は、標準的な問題集で見られるような典型的なものから、あまりなじみのない状況設定のやや難しい問題まで出題されています。パターン問題は確実に満点近くを取り、そうでない問題はうまく誘導に乗ることがポイントです。すべての小問を解ききれなくても、積極的に部分点を狙っていきましょう。

福井大学医学部の数学の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

続いて福井大学医学部の前期一般入試で、数学では何点を目標とすればよいか、過去の合格最低点や難易度から考えてみましょう。

 

福井大学医学部の合格最低点は、センター試験と二次試験の合計の1600点満点で、

2018年度:1162点 2017年度:1197点 2016年度:1177点 2015:1182点

となっています。このことから、1200点以上得点できていれば、合格圏といえます。

 

ここでセンター試験において780点(約87%)取れたと仮定すると、二次試験では700点中520点(約74%)が必要です。

科目ごとの難易度も踏まえて計算すると、

数学:150点 理科2科目:160点 英語:140点 面接:70点

を目標とするのが良いでしょう。

 

 数学は200点中150点なので7割5分を目指すことになりますが、大問4つのうち、2つは完答し残り2題は半分以上の点数を稼げば合格点に達します。裏を返せば、パターン問題で点数を落としては150点を取ることが厳しくなるので、医学部受験とはいえ難問を解けるようになるというよりも、標準的な問題を100%解答できる力に主眼を置いて対策をした方が合格に近づくでしょう。

福井大学医学部の数学の出題傾向は?

次に福井大学医学部の数学の出題傾向を、【超頻出単元】、【頻出単元】、【要対策単元】に分類して分析します。

 

【超頻出単元】

・微分法・積分法(数学Ⅲ)

 毎年1問以上、必出の単元です。二次曲線や関数の極限等、出題範囲は幅広いですが、その中でも媒介変数表示に関する問題の出題頻度が高いです。媒介変数表示された関数を扱う場合、指定された部分の面積や曲線の長さを求めるのがオーソドックスですが、通常の関数を微分・積分を用いて分析する問題に比べてより作業量が増えます。媒介変数表示に関連するパターン問題は一通り身に付け、理解を深めておきましょう。

 

・ベクトル

 近年の出題歴を通して見ると、平面ベクトル・空間ベクトルともにバランスよく出されています。いずれもベクトルを用いた図形の計量をする場合がほとんどなので、記述式の解答では図を描くクセを付けましょう。問題文から正確にわかりやすい図を描くことができるかどうかが、ベクトルの問題を解く上で出来を分けます。また、証明問題や球面の方程式の出題歴もあるので、苦手な受験生は直前期によく復習してください。

 

【頻出単元】

・確率

 確率の基本的性質や確率漸化式等、出題内容に偏りはありません。過去には他の大学では多くは見られない条件付確率の問題も出されているため、確率については細かな内容まで押さえておいた方が良いでしょう。場合によっては、無限級数との融合問題として出題される可能性もあるため、大学の過去問を活用して様々な問題のパターンに慣れておきましょう。

 

・数列

 漸化式が頻出ですが、不定方程式と絡めたものや2項間の商の小数部分を数列とみなすものといったように、状況設定がやや複雑です。標準的な問題集では見られない問題では、誘導が丁寧に与えられていることが多いので、前問の利用を意識して問題を解き進めてください。前問の利用の仕方が簡単には見抜けないような難問もありますが、少しでも部分点をもらえるような解答を書けることも重要です。

 

【要対策単元】

・複素数平面

 新課程に対応した入試範囲が導入された2015年度以降、すぐに出題はありませんでしたが、2018年度に初めて出題されました。この際、大問1つを2つの設問に分け、その1つで複素数平面の問題を出していることから、複素数平面の対策をしていない受験生が大きく失点をすることを防ぐ配慮が垣間見えます。今後は他の単元と同等の重要度になったという大学側からのメッセージとも受け取れるので、大問として問われても対応できるように準備しておきましょう。

お勧めの福井大学医学部の数学の対策方法

最後にこれまでの内容を踏まえた、具体的な対策法をお伝えします。

 

 初めにセンター試験までは、数学の全範囲について標準的な問題集を用いて、典型問題は確実に解けるように繰り返し練習をしましょう。医学部受験とはいえ、国立大学では他学部と共通の試験問題であることがほとんどであるため、極端に難しい問題はあまり出題されません。この時期に基礎がきちんと固まれば、本番でもひどい失敗はしないはずです。

 加えてこの時期から手を動かして問題を解き、計算力や記述力の向上も図りましょう。特にベクトルの問題では図を描くことの重要性を述べましたが、実際に描くことなしには上達しません。積分をメインテーマとした空間座標の問題でも、立体図形をイメージしたり断面図を活用して体積を求積したりと、図を描くことが欠かせない場面がよく見られます。

 

 お勧めの問題集は、『入試数学理系の核心』(Z会出版)です。各単元の典型問題が網羅されているので、理解できていない問題がなくなるまで何度も取り組んでください。もちろん、すべての問題が頭に入ったら別の問題集で理解度を確認するのも良いです。

より詳細な問題集の使い方は、過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」を参考にしてください。

 

 センター試験終了後は、いよいよ福井大学医学部の入試問題に特化した勉強に移りましょう。

 具体的に行っていただきたいのは、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・問題集による重要・苦手分野の強化

の3つです。

 

 何よりも過去問の分析は、残り2カ月弱を有意義に過ごすためには欠かせない作業です。

 過去問の出題傾向と自身の得意・不得意を照らし合わせて、勉強の方針を立てましょう。

 

 過去問分析が終わったら、福井大学医学部の過去問にどんどんチャレンジしていきましょう。このとき、必ず時間を計って取り組むようにしてください。おそらく時間が足りずに解けるはずの問題が解けなかったということはほぼないはずですが、それでも1問当たりどの程度時間がかかるか、計算スピードは十分かといった確認はしておくべきです。

 さらに頻出単元の数列のパートでお伝えしたように、中には前問の利用といった実戦的な能力が求められる問題も紛れています。標準的な問題集だけでは養うことのできない能力なので、過去問演習を通して実力アップを図りましょう。

 もし福井大学医学部の問題をある程度過去までさかのぼって取り組めたら、難易度・出題傾向の似た他大学の過去問でも演習をしてください。

 

 これらと並行して、最後の総復習として問題集を使って重要分野の強化や苦手分野の克服も行ってください。しかしながら、残りわずかの時期に全範囲を復習するのは不可能です。過去問分析により洗い出した重要・苦手分野に絞って、どの程度の分量が最も効率的かを計画立てて勉強しましょう。

まとめ

福井大学医学部の数学の傾向と対策法のポイントは、

①大問4つに対して、制限時間は110分

②解答はすべて記述式で、標準~やや難の難易度

③目標点は200点中150点(7割5分)

④出題傾向は、

【超頻出単元】微分法・積分法(数学Ⅲ)、ベクトル

【頻出単元】確率、数列

【要対策単元】複素数平面

⑤センター試験までは、全範囲の標準問題を解けるように訓練する

⑥センター試験終了後は、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・問題集による重要・苦手分野の強化

を行う

の6つです。

 

 数学はやや難しい問題も含まれますが、標準的な問題が解ければ合格点は十分に狙えます。センター試験の得点も重要視されている入試制度なので、難しい問題にはあまりこだわり過ぎず、合格のためには何が大事かを常に考えながら勉強しましょう!!

 

 

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