三重大学医学部の生物の傾向と対策

2018年12月29日 志望する大学の特徴

三重大学医学部生物

先日、「三重大学医学部の物理」の記事で、三重大学医学部の物理では高得点を狙える一方で化学は物理に比べると、難易度が上がり目標点に達するには適切な準備が必要となるとお伝えしました。

では生物はというと、生物も難易度は高く、目標点に達するには十分な準備が必要です。

 

本日はその三重大学医学部の生物について、傾向と具体的な対策法を紹介します。

三重大学医学部の生物の試験形式・配点は?

はじめに三重大学医学部の入試制度について見ていきましょう。

 

三重大学医学部の入試制度には、前期一般入試(75名)、後期一般入試(10名)、推薦入試(40名)があります(カッコ内は募集人員)。全国的に医学部の後期試験が廃止される流れにある中で、本医学部では引き続き実施している点は要注目です。

 

この記事では、受験者数が最も多い前期一般入試について取り扱うこととします。

 

センター試験と二次試験の各科目の配点は、

【センター】国語:100点 社会:100点 数学:50点×2 理科:100点×2 英語:100点

【二次試験】数学:200点 理科:100点×2 英語:100点 面接:100点

であり、センター試験が600点、二次試験が700点の計1300点満点で計算されます。ちなみに、「面接の評価によっては、総合点の順位にかかわらず不合格とする」と募集要項に明記されているため注意しましょう。

 

上記の配点から分かるように、理科の点数が1300点中400点、すなわち約3分の1を占めるため重要度が高いです。一方で、理系学部としては珍しくセンター試験の数学の配点が低いため、医学部受験を考えておりセンター数学に不安を抱える方は選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか?

 

理科については、物理・化学・生物の中から2科目を選択して解答します。制限時間はその2科目に対して150分であり、1科目当たりおよそ75分かけることができます。

 

そのうち生物に関しては大問5つで構成され、小問に従って解き進めていく形式です。問題によっては2つ程度の中問に分かれている場合もあります。

 

設問の内容は、記号問題、語句問題、論述問題、計算問題があります。比率としては語句問題が一番多いですが、ほぼすべての大問に論述問題があります。

三重大学医学部の生物の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

難易度については語句問題、論述問題ともに標準的なものが多いです。しかし中に難易度の高い参考書・問題集を使って勉強している医学部受験生であっても知らない難しい語句問題や、論述問題もあります。例を挙げると難しい語句としては2018年の鉄鉱層、論述問題では2018年のTCR-T、CAR-Tの違いについての論述問題、2016年のジャスモン酸やPRタンパク質の作用についての論述などがあります。このように難しい語句、論述問題が出題されるなかで高得点を取ろうと考えると決して楽な問題ではありません。

 

続いて、三重大学医学部の過去の合格最低点のデータや他の科目の難易度をもとに、生物では何点を取ればよいか考えてみます。

 

 三重大学医学部の合格最低点は、

平成30年度:1075.40点 平成29年度:1056.70点 平成28年度:1045.90点

平成27年度:1057.60点 平成26年度:1062.30点

となっています。

 

 これらのことから、1300点中1100点(約85%)取れば合格圏といえます。医学部受験の中でも、特に高得点帯の勝負となっています。

 

 このとき、センター試験で600点中520点(約87%)取れたと仮定すると、二次試験では700点中580点(約83%)得点しなければなりません。

 他の科目の難易度も考慮すると、それぞれ、

数学:170点 理科2科目:170点 英語:160点 面接:80点

とするのがオーソドックスな戦略となるでしょう。

 

 理科では200点中170点(85%)という高得点を設定しています。この得点を生物で取るためには語句問題は9割程度正解し、論述については減点されるのは仕方ないにしてもほぼ正解に近いものを書く必要があります。また論述で1つでも白紙があると他の論述であまり失点できなくなるので注意が必要です。

 化学も簡単でないことを考えると、化学で90点、生物で80点というのは現実的でないため、生物の目標点は100点中85点になります。

三重大学医学部の生物の頻出分野は?

次に、三重大学生物の頻出単元について書いていきたいと思います。

 

【頻出単元】

ここ3年連続で出題されているのが、DNAの複製、獲得免疫です。免疫については2018年2月実施の入試ではCAR-Tという最新の免疫療法に関する問題が出題されており、2016年2月実施の入試ではT細胞受容体と抗体の抗原認識様式の違いなど細かな内容の論述が問われていたりと、医療界で最新の話題であったり、難しい問題が出題されているので特に十分な対策が必要です。単純に語句を暗記するのではなく、それぞれの細胞がどのような役割を持っているのか、どのようにして多様な抗体を作っているのか、どのようにして抗原を認識しているのかなど、理解を深めておきましょう。また生態、進化と系統についてもどちらか一方、あるいは両方が毎年出題されているので対策が必要です。

 

毎年出題というわけではないですが、光合成も多く出題されています。特に注意したいのは2017年実施の大問のなかの2つの中問のうち1つがC4植物、CAM植物からの出題でした。C4植物、CAM植物は生物の受験問題では頻出ではない内容ですが、ここを対策していなかった受験生はその時点で生物の総得点の10%を失うため合格は難しかったはずです。三重大学は受験生物としては頻出でない分野からも大きな配点で出題することがあるというのは注意が必要でしょう。医学部受験生としては穴を作らないように頻出でない単元もしっかりと勉強しておくことが重要ですが、三重大学では特に意識する必要があるでしょう。

 

【あまり出題されない単元】

出題が少ない分野としては、遺伝、発生、刺激と反応があります。こちらについては過去に出題がないわけではなく、また発生や刺激と反応は受験生物では頻出の単元なので、また大問1つでまるまる出題されることも想定されるため、対策はしておいたほうがよいでしょう。

お勧めの三重大学医学部の生物の対策方法

最後に上記内容を踏まえた具体的な対策法を紹介します。上で述べたように三重大学医学部の問題は基本的には標準レベルの問題で構成されています。しかし中には難しい語句問題、論述問題も含まれています。

その中で85%という高得点をとるためには、頻出の語句問題、論述問題ではミスをほぼしないこと、参考書に載っていないような難しい語句問題は対策してもかける時間に対して得られるものが少ないためさっさと捨てること、難しい論述は問題文や図を参考に部分点を勝ち取ることが重要です。

 

お勧めの参考書は『大森徹の最強講義117講 生物』(文英堂)です。こちらは多くの医学部受験生も使っている参考書であり、基本的なことから難しい内容までわかりやすく解説してくれています。三重大学の論述は頻出問題だけではなく、初見の実験や問題文で与えられた情報を元に考察する問題もあります。このような問題は単に知識を暗記しているだけでは太刀打ちができません。詳細な参考書をつかって内容の理解を深めておきましょう。『大森徹の最強講義117講』の特徴は、「「大森徹の最強講義」の医シュラン!医学部受験で勝つ問題集の使い方」に詳しいので、是非参考にしてください。

 

お勧めの問題集は、標準的な典型問題が多く掲載されている『生物の良問問題集』(旺文社)です。三重大学では必要な知識や出題は標準レベルですし、三重大学の問題の中では難しい問題も標準レベルの知識とその理解があれば十分に解ける問題です。そのため難問をメインに掲載している問題集をやる必要は少ないと考えます。良問問題集の問題がすべて解けるだけで終わらず、問題の周辺知識までしっかりと理解を深めるようにしておきましょう。

『良問問題集』の特徴は、「「生物の良問問題集」の医シュラン!医学部受験で勝つ問題集の使い方」に詳しいので、是非参考にしてください。

より詳細な問題集の使い方は、過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」を参考にしてください。

 

センター試験まで上記問題集を繰り返し解きながら理解が足りないと思う単元は上記解説書を何回でも理解できるまで読み込むといいでしょう。こうすることでセンターはもちろん二次試験にも十分に対応できる力がついているはずです。

 

センターが終わり、出願が決定したら過去問に挑戦しましょう。このときは時間を測る、論述の文字数もきちんと数えることを意識しましょう。ちゃんと勉強していたら標準レベルの語句、論述についてはほぼ解けるはずです。そして解けなかった問題については参考書で周辺知識も含めて足りなかった知識とその内容の理解度を再度確認しましょう。

まとめ

三重大学医学部の生物の傾向と対策法のポイントは、

  1. 大問5つで選択問題なし。制限時間は理科2科目で150分
  2. 問題の解答形式は、選択肢、語句、論述がある。
  3. ほぼすべての大問に論述問題が出題されている
  4. 目標点は100点中85点。
  5. 免疫、DNAの複製、生態、進化と系統が頻出。
  6. 受験生物ではあまり頻出でない分野から大きな配点で出題されることがあるため、幅広く対策をしておく必要あり。
  7. センター試験までは解説書で内容の理解、標準的な問題集で頻出問題が確実にとけるようにする。
  8. センター試験終了後は過去問を使って解ける問題、解けない問題を認識し、足りない知識の追加とその内容の理解に努める

の8点です。しっかり対策を行い合格を勝ち取りましょう。

 

本記事内で登場した過去のオススメ記事

「三重大学医学部の物理の傾向と対策」


 

「三重大学医学部の化学の傾向と対策」


 

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本記事で登場したお勧めの問題集・参考書

『大森徹の最強講義117講 生物』(文英堂)


 

『生物良問問題集』(旺文社)


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