新潟大学医学部の化学の傾向と対策

2018年06月10日 志望する大学の特徴

新潟大学化学

新潟大学医学部の化学は、小手先のテクニックだけでは、高得点は望めません。今回は、その傾向と具体的な対策をお伝えします。

 

新潟大学の化学の試験形式・配点は?

具体的な勉強法の内容に入る前に、まずは新潟大学医学部の化学の試験形式や配点についてまとめます。

 

新潟大学医学部入試の理科は、2科目に対して制限時間は180分です。

そのうち化学に関しては、大問4つが出題され、2~3の中問に分かれている問題もあります。

近年の傾向は、「中問に分かれていない大問1つ+大問3つが計6つの中問に分かれている」というパターンがほとんどです。

つまり、7つのテーマを扱うことになります。

各大問・中問はさらに小問が設定されており、それに従って解き進めていきます。

 

出題形式は、文章中の単語の穴埋め、化学式を書かせる問題、論述問題、計算問題等であり、様々な切り口から化学の知識・計算力を問われます。

特に、他の国立大学と比較して、穴埋め問題と理由や内容説明の論述問題の割合が多くなっています。

 

また、注目すべき点としては、試験問題は理学部・工学部・歯学部等の他学部と共通の問題であることです。

すなわち、医学部専門の問題を課す大学とは異なり、問題の難易度はある程度標準的なものとなっています。

 

配点に関しては、センター試験750点満点、二次試験450点満点の計1200点です。

さらに詳細な内訳は、

【センター試験】

国語100 社会50 数学200 理科200 外国語200

【二次試験】

数学150 理科150 外国語150

となります。

 

この配分は、国公立大学の前期試験の中では、センター試験の全体に占める割合は非常に大きいといえます。

加えて、外国語以外の文系科目の得点が半分に圧縮されるため、理系科目が得意な受験生に有利です。(逆に言えば、国語・社会が苦手な人におすすめの配点です)

 

センター試験、その中でも特に理系科目の出来具合が、合否に直結することになるということは、必ず頭に入れておいてください。

新潟大学の化学の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

次に、新潟大学医学部の化学の難易度とそれを踏まえた目標点について考えてみましょう。

 

そもそも国公立大学医学部を受験するのであれば、センター試験では88%(660点)は確保しておきたいところです。

この点数を取れたと仮定して、二次試験の数学で目指すべき得点を検証します。

 

新潟大学は合格最低点を公開していないため、合格者の平均点等から推測をします。

合格者のセンター試験と二次試験の合計得点は、

2018:1036.4 2017:1006.9 2016:1011.5 2015:1022.4 2014:1009.9

であり、平均すると1017.4点となります。

 

よってセンター試験と二次試験の合計で1000点あれば、合格圏内と言えるでしょう。

つまり、センター試験で660点取れた場合、二次試験では340点(約76%)取ればよいことになります。

 

それでは、化学については何点を取ればよいでしょうか。

 

化学の試験問題は、他学部と共通であり、標準的なレベルであるとお伝えしました。

しかし、だからと言って油断してきちんと対策をしなければ、医学部合格に必要な点数には到達できません。

なぜかというと、近年の新潟大学の化学の問題は、小手先のテクニックだけでは対応しづらい問題が頻繁に出されているからです。

例えば、典型的な問題集には載っていないような実験をテーマとしたような、無機化学・理論化学の複合問題のようなものが出題されています。

 

これに加えて、制限時間に対する問題の分量は、7つのテーマに対し約90分であるため、多めと言えます。

計算問題で手間取っていると、すべての問題を解ききることが厳しくなります。

いかにパターン問題を手早く片付け、その他の問題に時間を割けるかがカギになります。

 

以上のことから、化学では75点中55点(約73%)を目標としてください。

新潟大学の化学の頻出分野は?

続いて、新潟大学の化学の出題傾向について分析します。

 

大問は全部で4題であり、

【大問1】無機化学・理論化学の複合問題

【大問2】天然高分子、合成高分子

【大問3】有機化学、構造決定

【大問4】理論化学

が例年のセットになります。

各大問の特徴は?

各大問の詳細な傾向は以下のとおりです。

 

【大問1】無機化学・理論化学の複合問題

特定の物質や工業的製法等を題材とした長文が出され、空欄の穴埋めやそれに関する計算問題が併せて出題されます。

あまりなじみのない物質に関して、ヒントや誘導付きで基本事項の応用力を問う設問も近年見られます。

周期表に関するテーマが頻出なので、要対策です。

 

【大問2】天然高分子、合成高分子

大問2は必ず中問に分かれ、それぞれ天然高分子、合成高分子に関する内容が問われます。

過去には中問3題で、天然高分子1つ、合成高分子2つが出題されたこともあります。

イオン交換樹脂の流出液の中和や縮合重合に必要な物質の質量といった定番の計算問題も数題問われますが、長文中の穴埋めや知識問題がメインです。

 

【大問3】有機化学、構造決定

中問が2つ設定され、中問1では有機化学に関する知識問題、中問2では構造決定の問題が出題されます。

有機化学の知識問題では、ベンゼンの誘導体や炭化水素の置換反応、付加反応などに関して、化学反応式や構造式を書かせる問題が頻出です。

構造決定の問題では、難問・奇問は見られません。

しかし、ベンゼン環を含む有機化合物、不飽和炭化水素への水素付加等、幅広いテーマから出題歴があるため、一通り基本的な問題はマスターしておく必要があります。

 

【大問4】理論化学

気体の圧力や立方格子についての計算問題が主な内容です。

近年では初めて見るような装置による実験や、アレニウスの式のような複雑な公式を扱う問題も出題されています。

ただし、化学の本質を理解していれば、丁寧に誘導に乗って解き進めていくことで、答えにたどり着くことは困難ではありません。

いずれにしても、計算問題が多いことや基本知識の応用が求められることから、大問3まではなるべく早く解答を済ませ、大問4に時間を残しておくのが基本戦略になります。

 

さらに、全大問の共通事項として、記述問題が散見されるのも注目すべき点です。

酵素の触媒活性が失われる理由や、溶解度積の計算をしたうえで沈殿が発生するかどうか説明するといった内容が問われています。

 

また、計算問題は、基本的にはすべてその過程も記述するようになっています。

自身で適切な有効数字を判断したうえで解答し、その有効数字に設定した理由も答えさせるというユニークな問いの出題歴もあります。

お勧めの新潟大学の化学の対策方法

以上を踏まえて、最後に具体的な勉強方法を紹介します。

 

基本的には、センター試験までは全範囲で苦手を作らないよう勉強することが先決です。

この時期に意識すべき点は、新潟大学では穴埋めや知識問題のウェイトが大きいため、丁寧に暗記事項を押さえていくことです。

具体的には、ジアゾ化カップリングや化学物質の工業的製法のような化学式が多数出てくる分野では、きちんと化学式を用いて流れを一通り再現できるようにしておく必要があります。

 

ちなみに、どこまで暗記すべきかについての基準は、検定教科書を参考にしましょう。

国立大学入試の出題範囲は、国の定めた教育課程を外れることはないため、検定教科書の内容が頭に入っていれば十分です。

ただし、新潟大学の知識問題は、五員環構造の糖の直鎖構造を書かせる等、細かいところまで問われる可能性もあるので、力を入れて取り組んでください。

 

さらに、検定教科書に立ち戻ることは、記述問題への対策にもつながります。

新潟大学ではどの大問で記述問題が出題されるか分からず、幅広い対応力が求められます。

そのため、問題集に載っているような記述問題だけを押さえても、すべてをカバーすることは難しいです。

検定教科書で基本的事項を身に付け、初見であってもそれらを応用して記述できるようにするのが効率的でしょう。

 

センター終了後から二次試験までは、

①過去問の分析

②頻出分野、出題可能性の高い分野を中心に再度、問題集に取り組む

③新潟大学の赤本を用いた実戦演習

の3本柱で、対策してください。

 

化学はテーマが膨大で、この期間ですべての範囲を復習するのは不可能です。

まずは、過去問分析をして自身の受験年度に出題可能性の高い分野を洗い出しましょう。

前年度や前々年度に出題された分野と全く同じ内容は出題されないと考えても差し支えありません。

 

その後、過去問の分析結果を基にして、取り組む分野を決めて問題集を用いて復習をしていきましょう。

市販の問題集で最も使いやすいのが、『化学重要問題集』(数研出版)です。

分量は多いですが、理論化学、無機化学、有機化学のパターン問題が網羅されています。

レベルとしても、標準的な難易度の二次試験に対応しています。

特に、新潟大学の化学は、全体に占める有機化学の範囲からの出題量が多いため、有機化学については高分子化合物も含めて、重点的に復習をすることをお勧めします。

 

また、『化学重要問題集』の内容が完璧に押さえられていて余裕があり、化学で高得点を狙う場合は、『化学の新演習』(卜部吉庸)の理論化学の分野のうち標準的なレベルの問題にも挑戦してみましょう。

新潟大学の化学は、他学部と共通の試験問題であるため、標準的な難易度と言えます。

しかし、近年は基礎的事項の応用力を問う問題が、大問4の理論化学の分野で見られます。

そこで、応用力を磨くために、『化学重要問題集』よりも実戦的な『化学の新演習』のうち、理論化学の分野について目を通しておくこともよい対策になります。

 

加えて、これらの問題集を解いている間に疑問点があれば、再度、検定教科書で調べてください。

ここが基礎事項で抜けているポイントを補完する最後のチャンスです。

 

念のため、再度強調しておきますが、あくまでも基礎的事項が完璧である場合にのみ、『化学の新演習』に手を出してください。

基礎的事項が押さえられていれば、標準的な難易度である試験で合格点を取ることは十分に可能です!!

 

同時に、新潟大学の赤本を用いて過去問を用いた実践練習をしましょう。

この際、必ず時間を計り、本番と同じ条件で問題を解いてください。

上述のとおり、化学の問題量は制限時間に対して多く、てきぱきと問題をこなしていくことが求められます。

時間配分を間違えると大変なことになるので、あらかじめ練習を繰り返し、時間配分を身に付けて二次試験に臨んでください。

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まとめ

新潟大学の物理の傾向と対策の要点は、

①理科2科目に対して180分

②問題構成は、

【大問1】無機化学・理論化学の複合問題 【大問2】天然高分子、合成高分子

【大問3】有機化学、構造決定 【大問4】理論化学

③試験問題は他学部と共通で難易度は基本~標準だが、基本事項の応用力も問われる

④75点中55点(約73%)を目指す

⑤センター試験までは穴を作らない勉強を心掛ける

⑥センター試験終了後から二次試験までは、

過去問の分析、問題集で重要テーマの復習、赤本で実戦演習

の3つを行う

の6つです。

 

新潟大学医学部の化学は、決して難問ぞろいということはありません。

しかしながら、近年では基本事項をきちんと押さえたうえで、それらを応用することが求められる問題も出題されています。

表層的な理解で、パターン問題を機械的に解けるようになるだけでは、足元をすくわれる可能性も出てきました。

 

普段の勉強から「なぜ?」を大切にし、検定教科書に立ち戻るなどして、丁寧な勉強を心掛けましょう!!

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