大阪医科大学の一般入試(前期)の物理の傾向と対策

2018年06月22日 志望する大学の特徴

大阪医科大学物理2

関西最難関の私立医学部である大阪医科大学。

物理の入試問題も、やはり一筋縄ではいきません。

本日は、大阪医科大学の物理の傾向と具体的な対策法を紹介します。

大阪医科大学の物理の試験形式・配点は?

大阪医科大学の入学試験は、前期一般入試(85名)、後期一般入試(15名)、センター試験利用入試(5名)、研究医枠入試(2名)、地域枠(2名)等の様々な制度があります。(カッコ内は各入試制度の定員)

本記事では、その中でも最も受験者の多い前期一般入試について取り上げます。

 

前期一般入試試験は、一次試験と二次試験により選抜されます。

一次試験では、数学、理科2科目、英語の筆記試験が課され、一次試験合格者はさらに二次試験で小論文と面接が課されます。

最終合格者の定員は85名に対して、倍率は例年11倍前後です。

 

各試験の配点については、一次試験は数学100点、理科100点×2科目、英語100点の合計400点満点で計算されます。

二次試験は、小論文・面接の得点については特に公表されていません。

 

ここで、前期一般入試の物理の試験形式について見ていきましょう。

 

そもそも大阪医科大学の理科は、物理・化学・生物の3科目から2科目を選択するようになっており、理科2科目に対して120分が与えられます。

したがって、理科1科目にかけられる時間は、およそ60分となります。

 

その中で物理は、大問4つで構成されます。

そして、大問3つは各大問で1つの実験や現象を扱うのに対して、必ず1題は4つの設問からなる小問集合が出題される点が特徴的です。

 

小問集合以外の大問の出題形式は、一つの小問に一つずつ答えていくものと、文章中の空所に当てはまる数字や文字式等を答えていくものがあります。

いずれにしても、基本的には解答用紙には結果のみを記載する形式ですが、2017年度には描図問題が、さらに過去には論述問題が出題されたこともあります。

 

大阪医科大学の物理で注目すべきポイントは、問題数に対する制限時間が短いという点です。

物理全体で60分かけられるとすると、大問1つに割ける時間はわずか15分です。

それに対して、大問ごとの小問や空所の数は問題により大きく異なります。

また、空所補充の問題の方がそうでない問題よりも手が付けやすい等、問題により解きやすさや時間のかかり方にばらつきがあります。

したがって、いかに手早く解答を出していくか、どの問題から優先して解いていくか、といった時間配分が合格へのカギとなることを忘れないでください。

大阪医科大学の物理の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

続いて、大阪医科大学の過去の合格最低点や各科目の難易度を分析し、それぞれ科目で何点取ればよいか考えてみます。

 

大阪医科大学の一次試験の合格最低点は、400点満点中、

2017年度:233点 2016年度:277点 2015年度:256点

となっています。

つまり、280点(7割)得点できれば、余裕をもって合格圏内に入ることができます。

280点を取るのが難しい年度も確かにありますが、合格者の偏差値帯を見てもレベルの高い勝負になるため、「目標」としてはこの程度が妥当と言えます。

 

それでは、物理の難易度に関して、分析していきましょう。

 

大阪医科大学の物理の難易度は、結論から言うと基本的な問題でほぼ完答しなければならないものから、標準的なレベルを超えた難問も含まれています。

また、あまり見慣れないような設定の問題や二つの単元の知識を問われる融合問題も出題されます。

 

すでにお伝えした通り、これらに対してそれぞれ15分しかかけられないのは、少々厳しい条件です。

合格のためには、すべての問題を解ききろうとするのではなく、自身が得意な分野、時間のかからない問題を迅速に判断して、時間配分を適切に行うことが不可欠です。

 

以上のことから、100点中70点を目指して準備をしてください。

解ける問題を確実に得点し、点数をかき集めていくイメージで本番に臨みましょう。

大阪医科大学の物理の頻出分野は?

大阪医科大学の物理の対策をするには、事前に出題傾向を知る必要があります。

以下、わたしの分析結果をまとめるので、是非学習の参考にしてください。

 

第一に、小問集合以外の3つの大問では、力学・電磁気・波動・原子のいずれかのテーマから出題されます。

大問構成の内訳を見ると、力学は毎年出題されており、電磁気・波動・原子の3つのうちどの2つが出題されるか年度により異なっています。

 

それでは熱力学は勉強しなくてもよいのかというと、決してそんなことはありません。

なぜなら、融合問題として熱力学の知識が問われるものや、小問集合の一つとして出題される可能性があるからです。

実際に、気柱の共鳴をテーマとした問題中に、気体の状態変化を扱う設問が組み込まれたりしています。

 

第二に、小問集合については、幅広いテーマが問われており、頻出分野と言えるような分野は残念ながらありません。

問題の難易度としては、公式を当てはめれば解けるものや、知識を問うだけのものもありますが、中には手が止まるような問題も紛れているので、注意が必要です。

小問集合も油断すると思わぬ時間のロスをしてしまうため、問題の見極めも重要な能力となります。

 

さらに詳細な出題傾向として挙げられるのが、原子の分野の頻出度が上がっている点です。

近年の過去問を見てみると、原子の問題は2016年度に小問集合の一つとして出されてから、2017年度、2018年度では連続して大問の1つとして出題されました。

今後も何かしらの形で原子物理の知識を問う問題は出されると考えて準備するのがよいでしょう。

 

加えて、小問集合では、次元を計算させる問題が出る点も注目すべき点です。

次元計算に触れる機会は余り多くないため、大阪医科大学を受験する場合は試験直前期に改めて復習しておくことをお勧めします。

毎年のように出題されるわけではありませんが、出題されたときは得点源にしておきたいテーマです。

お勧めの大阪医科大学の物理の対策方法

以上を踏まえて、最後に具体的な勉強方法をお伝えします。

 

頻出分野の部分で分析したとおり、大阪医科大学の物理は、年度により出題される単元に変化が見られます。

また、それぞれの単元においても扱われるテーマは幅広く、このテーマを押さえておけば大丈夫、といったものはありません。

 

そこで、大阪医科大学の物理の対策において大事なのは、

①幅広い範囲に対応できる物理の基本的理解

②物理の基本的理解の応用力

の2つです。

 

まず①の基本的理解の養成は12月に入るまでに完成させましょう。

具体的にすべき勉強法は、標準的なレベルの問題集を繰り返し解き、全範囲に苦手な分野を作らない、というものです。

 

お勧めの問題集は、『名問の森』(河合塾シリーズ)『入試問題集』(数研出版)です。

単元ごとに項が分かれており、各単元で難易度が高い頻出のパターン問題が収録されています。『名問の森』が終わった後に、典型的でない問題をピックアップして、『入試問題集』に取り組むとよいでしょう。

ただし、どちらも基本的な問題ができることが前提となりますので、取り組んでみて全くできない場合は、『良問の風』(河合出版)にまず取り組みましょう。大阪医科大学の物理の入試問題に比べると簡単な問題が多いですが、これらを完璧に身に付けることなしには、本番で必要となる応用力を磨くことはできません。

さらに物理の基本的理解を深めたいという受験生は、『物理のエッセンス』(河合塾シリーズ)を使うのもお勧めします。物理の現象や公式について、分かりやすく解説が載っています。教科書で確認するのももちろん良いですが、さらにエッセンスを抽出して受験生向けに説明が加えられています。

『物理のエッセンス』や教科書は、小問集合で見られる、次元の計算といった物理の本質を問う問題の対策にもつながります。問題数は多くないため、他の標準問題集と並行して使用してください。

 

物理の基本的理解が固まってきたら、12月から1月末の一次試験までの約2か月間は、②の応用力を磨くことに専念しましょう。

そのためには、

・過去問の分析

・問題集や過去問を使った実戦演習

を並行して行ってください。

 

過去問の分析には、大阪医科大学の赤本を用いるのがよいです。

どのような問題が出題されているか、出題傾向に変化はあるか、来年度はどのようなテーマが出されそうか、といった点に着目して詳細に分析を進めましょう。

 

それが済んだら、いよいよ実戦演習です。

当たり前ですが、大阪医科大学の物理については、なるべく多くの過去問を解きましょう。

この際、時間を計って問題に取り組むようにしてください。

お伝えしたように、大阪医科大学の物理は時間配分がうまくできるかどうかが、勝負の分かれ目です。

頭から一つずつ、難しい問題も含めて答えが出るまで解いていれば、間違いなく最後まで問題に目を通すことなく時間切れを迎えます。

実際の過去問に取り組むときには、問題の難易度等の確認だけではなく、本番で時間配分をどのようにすればよいかということを想像しながら問題に臨むことで、どのような時間配分が最適かが分かるようになります。

 

併せて、典型的でない問題や融合問題が出題される、他の大学の過去問にも挑戦してみましょう。大阪医科大学の物理では、複数のテーマの物理の力を問う融合問題が出題されます。

標準的なパターン問題が収載されている問題集では、物理の基本的理解を養うことはできますが、それらを応用する力は十分に身に付けることができません。

応用力はやはり、初見の大学入試の複合問題にチャレンジして初めて向上するものです。

 

また、12月以降の実戦演習中にも、知識が抜けていたり苦手なテーマがあれば、教科書や参考書に立ち戻って穴をなくしていくことも忘れないでください。

大阪医科大学の物理で大切なことは、どのような問題が出題されても、基本的な問題は必ず正解し、プラスアルファを取れるところでかき集めていくイメージで取り組んでいきましょう。

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まとめ

大阪医科大学の物理の傾向と対策法のポイントは、

①理科2科目に対して制限時間120分

②大問は全部で4つで、1題は小問集合、残り3題は各大問で1つの実験・現象を扱う

③出題形式は、小問に1つずつ解答していくものと空所補充の2パターンある

④解答は、基本的には結果のみを書く形式

⑤小問集合以外の大問3つの内訳は、力学+電磁気・波動・原子の中から2つ

⑥12月までは標準問題集を用いて、幅広い範囲に対応できる物理の基本的理解を養成する

⑦12月以降は、過去問を用いて実戦的な応用力を付ける

の7点が重要なポイントです。

 

大阪医科大学の物理で目標点に到達するには、典型的なパターン問題を解けるようになるだけでは物足りません。

しかし、だからと言って最初から難しい問題集に手を出しても、効果は薄いと言わざるを得ません。

 

例えば、難しい問題を復習してその問題を解けるようになったとして、少し問題設定を変えたときにそれが解けるでしょうか?

応用力を身に付けるには、そのような視点が欠かせません。

 

つまり、確実な物理の基礎的理解をベースとしてそれらを応用していく流れで勉強しなければ、大学入試で見られるような融合問題を初見で解けるようにならないのです。

幸いなことに物理は、他の理科に比べると、覚えるべき論点は少ないです。

しっかりと時間をかけて、丁寧に各テーマの本質的理解を深めていきましょう!!

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