帝京大学医学部の生物の傾向と対策

2019年01月24日 志望する大学の特徴

生物

先日、「帝京大学医学部の数学」の記事で、帝京大学医学部の数学では難易度は標準的な問題が中心ですが、時間的には少々厳しいとお伝えしました。

では生物はというと、生物も同じ傾向であり、標準的な問題を確実に正解していくことが高得点を取る鍵といえます。

 

本日はその帝京大学医学部の生物について、傾向と具体的な対策法を紹介します。

特殊な帝京大学医学部の試験制度

はじめに帝京大学医学部の入試制度について見ていきましょう。

 

帝京大学医学部の入試制度には、一般入試(100名)、推薦入試(10名)、センター試験利用入試(10名)の3つが存在します(カッコ内は募集人数)。

本記事では最も受験者数の多い、一般入試について扱うこととします。

 

一般入試では一次選考と二次選考により合格者が選抜され、一次選考では学科試験と書類審査をもとに、学科試験を重視して総合的に合否を判定します。その後、一次選考合格者に限り、課題作文の試験と面接を行い、最終的な合格者が決まります。点数化されるのは一次選考の学科試験のみです。

 

学科試験では英語は必須で、残りは数学、物理、化学、生物、国語の5科目から2科目を選択し、計3科目を受験することになります。各科目とも配点は100点ずつで、300点満点の中で得点を競います。国語が選択科目に含まれるのは、他の医学部ではあまり見られない特徴の一つです。

 

さらに帝京大学医学部で目を引くのは、多様な入試制度の見られる私立医学部受験の中でも、特に変わった受験方法ができる点です。どういうことかというと、試験日が3日間設けられており、そのうちいずれかの日程あるいは複数の日程で受験ができるのです。2日または3日受験した場合、「試験日ごとの学科試験3科目の合計点が最も高い日」が自身の得点として採用されます。

 

帝京大学医学部の志望度が高い場合は、是非とも3日間とも受験をするのが良いでしょう。試験会場の雰囲気や問題形式慣れることができることに加え、どうしても各試験日の問題間で難易度の差ができることも避けられません。実際に日程により、合格者数にばらつきがあるという情報も散見されます。

 

ただし覚悟しなければならないのが、上記のような理由から帝京大学医学部は医学部受験生に非常に人気のある大学で、受験者数も莫大であることです。定員100名に対して志望者数は8000人を超え、倍率も50倍近くなるだけでなく、合格最低点も高騰します。

 様々なリスクが予想されるので、帝京大学医学部にどうしても入学しなければならない場合を除いて、いくつかの医学部も併願して受験する方が無難でしょう。

帝京大学医学部の生物の試験形式・配点は?

生物は選択科目の中の一つであり、制限時間に関しては、他の選択科目との2科目で120分の制限時間が与えられます。つまり、生物にかけられる時間はおよそ60分です。

 

 平成28年度までは大問5つで構成され、その中から4題を選んで解答する形式でしたが、平成29年度以降は大問4つで構成され、全問必答に変わりました。

 

 問題は空欄に適切な語句を選ぶ選択問題、語句を答える問題で構成されており、論述問題はありません。

帝京大学医学部の生物の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

続いて、帝京大学医学部の過去の合格最低点のデータや他の科目の難易度をもとに、生物では何点を取ればよいか考えてみます。

 

帝京大学医学部の合格最低点は、

平成30年度:217点 平成29年度:213点 平成28年度:223点 平成27年度:233点

となっています。すなわち、300点中240点(80%)あれば合格安全圏といえます。

 

 ここで、医学部受験生としては典型的なパターンである、数学と理科1科目を選択したと仮定すると、各科目の目標点は、

英語:75点 数学:80~85点 理科80~85点

とするのがオーソドックスな戦略となるでしょう。

 

 目標点に範囲があるのは、英語以外の選択科目の合計で165点に到達できればよいという意味です。選択科目はどの受験生も自分にとって得意な科目を使い、また3日間受験という試験制度も相まって、おのずと要求される得点は高くなります。

 もちろん上記以外の科目で受験するのも構いませんが、いずれにせよ自身の武器となる科目を少なくとも1つは作っておくことが肝要です。

 

 生物の問題の難易度は選択肢問題、語句問題ともに標準的であり、解きやすい問題と言えるでしょう。しかし選択問題のなかに正しいもの、誤っているものを「全て」選べという問題があることには注意が必要です。この「全て」選ぶ問題を正解するためには問題のすべての選択肢について正誤を正確に判断する必要があります。そのため知識にあいまいな部分があればこのタイプの問題で正解することができません。生物で85点前後の高得点を取るためにはどれだけ「全て」選ぶタイプの問題を正解していけるかがカギになります。

帝京大学医学部の生物の頻出分野は?

それでは、帝京大学医学部の生物では、どのような問題が出されるのでしょうか?

 以下では生物の出題傾向を【頻出単元】、【あまり出題されていない単元】に分けてまとめていきます。

 

【頻出単元】

免疫、特に細胞性免疫、液性免疫での抗原の認識法、アレルギーについては多く出題されています。またアナフィラキシーショックに対して適切なホルモンは何か?(答えはアドレナリン)といった医学部に入った後に学ぶようなことも出題されています。高校範囲を超えたところまで勉強する必要はまったくありませんが、免疫についてはしっかりと勉強しておく必要があります。

 

また免疫に続いて多いのがバイオテクノロジー、代謝です。

代謝は多くの大学で頻出なので対策をしている人も多いかと思いますが、バイオテクノロジーについては苦手とする人が多いと思います。PCR、電気泳動、遺伝子組み換えといった代表的なものはしっかりとその簡単な原理を理解しておきましょう。

 

進化と系統と生態については大問5問から4問を選ばせていた時代には両方出題されていましたが、近年は進化と系統と生態のどちらかは出題されています。出題としては進化と系統の方が多いですが、対策としては両方をしっかりとやる必要があります。

 

【あまり出題されない単元】

あまり出題されていない単元としては生殖・発生と植物の反応と調節についてはあまり出題されていません。帝京大学の生物は年度によって出題される単元が様々なので今後もこの傾向が続くかはわからないので、まったく勉強しないのはお勧めしませんが、時間がない直前期などには出題が多い単元を勉強した方が効果は高いでしょう。

お勧めの帝京大学医学部の生物の対策方法

最後に上記内容を踏まえた具体的な対策法を紹介します。上で述べたように帝京大学医学部の問題は基本的には標準レベルの問題で構成されています。そして高得点をとるためには正しい選択肢を1つ、2つ選べという問題や語句を答える問題は確実に正解しながら、「全て」選ぶタイプの問題をどれだけ正解できるかがカギです。正しい選択肢を1つ選べという問題の中には難しい問題もありますが、そのような問題は多くの人が解けないので差がつく問題にはなりませんし、そもそも量は少ないのでそのような問題をすべて捨てても目標点には十分に到達できます。

 

「全て」選ぶ問題を確実に正解するために重要なのはどれだけ各単元の知識を細かいところまできっちりと理解できているかです。問題の選択肢も確実に間違っているのならよいのですが、微妙な文章で注意して読まないと間違いに気づけないように作られているものもあります。一方で難しい実験考察であったり、論述問題は出題されていないのであまり難しい問題集をやる必要はありません。医学部受験生物では一般的に「知識」と「考察力」が共に高いレベルで必要ですが、帝京大学生物では「考察力」はほぼ求められず「知識」重視の対策が必要です。

 

お勧めの参考書は『大森徹の最強講義117講 生物』(文英堂)です。こちらは多くの医学部受験生も使っている参考書であり、基本的なことから難しい内容までわかりやすく解説してくれています。帝京大学の問題は正確な知識をどれだけ身に着けられるのかが重要です。詳細な参考書をつかって内容の理解を深めておきましょう。『大森徹の最強講義117講』の特徴は、「「大森徹の最強講義」の医シュラン!医学部受験で勝つ問題集の使い方」に詳しいので、是非参考にしてください。

 

お勧めの問題集は、標準的な典型問題が多く掲載されている『生物の良問問題集』(旺文社)です。帝京大学では必要な知識や出題は標準レベルですし、難しい考察問題、論述問題もありません。そのため難問をメインに掲載している問題集をやる必要は少ないと考えます。

『良問問題集』の特徴は、「「生物の良問問題集」の医シュラン!医学部受験で勝つ問題集の使い方」に詳しいので、是非参考にしてください。

より詳細な問題集の使い方は、過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」を参考にしてください。

 

夏ごろまでには上記参考書と問題集を少なくとも1週し、その後は過去問に取り組む11月中旬までに参考書、問題集を周回し、生物の知識を確実なものにしていきましょう。

そして11月中旬以降は個別試験を意識した対策に移り、過去問を使った問題の分析、演習を行います。そこで見つかった自分の弱点は随時補強し、本番を迎えましょう。

まとめ

帝京大学医学部の生物の傾向と対策法のポイントは、

  1. 大問4つで選択問題なし。
    制限時間は選択2科目で120分であり、生物はおおよそ60分。
  2. 問題の解答形式は、選択肢、語句がある。適切な選択肢を「全て」選ぶタイプの問題も多い。
  3. 目標点は100点中85点。
  4. 免疫、バイオテクノロジー、代謝が頻出、生態、進化と系統はどちらかが出題される。
  5. 「考察力」はあまり必要でなく「知識」が重要。
  6. 11初旬までは基礎固めとして参考書、標準的問題集を周回する。難問を中心とした問題集をやる必要はない。
  7. 11月中旬以降は過去問を使って問題の分析、演習を行い、自分の弱点を認識し、補強していく。

の7点です。しっかり対策を行い合格を勝ち取りましょう。

 

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本記事で登場したお勧めの問題集・参考書

『大森徹の最強講義117講 生物』(文英堂)


 

『生物良問問題集』(旺文社)


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