福井大学医学部の物理の傾向と対策

2018年10月27日 志望する大学の特徴

福井大学物理

先日、福井大学医学部の英語の傾向と対策についてお伝えいたしました。福井大学医学部の英語の出題傾向はここ数年変化が見られません。一方で、物理に関してはやや長いスパンで出題内容が変わっています。

 本日は福井大学医学部の物理について、その内容の変化を含む出題傾向と具体的な対策法を紹介します。

福井大学医学部の物理の試験形式・配点は?

最初に、福井大学医学部の試験形式をまとめます。

医学部受験は大学によって特色が様々なので、福井大学医学部の受験を考えている方は、是非参考にしてください。

 

福井大学医学部の入試形式には、前期一般入試(55名)、後期一般入試(25名)および推薦入試(30名)に分かれています(カッコ内は募集人員)。本記事では最も受験人数の多い前期一般入試について扱います。

 

他の国立医学部と同様に、福井大学医学部においても前期一般入試はセンター試験と二次試験を受けて、その総合点で合否が決まります。各試験の科目ごとの点数配分は、

【センター】国語:200点 社会:100点 数学:100点×2 理科:100点×2 英語:200点

【二次試験】数学:200点 理科:100点×2 英語:200点 面接:100点

であり、センター試験の点数の圧縮等の調整はありません。

 つまり、センター試験が900点、二次試験が700点の合計1600点満点で計算が行われます。このセンター試験と二次試験の配点は大学ごとに異なっており、医学部受験の志望校選びにおいて非常に大きな意味を持つものです。

 他の大学と比較すると、全体に占めるセンター試験の比率がやや高いため、センター試験の苦手な受験生には不利に働きますが、二次試験の配点からすると逆転も十分な可能な配点です。センター試験で高得点を取り、そのまま逃げ切るのが基本的な戦略ですが、仮にセンター試験で多少失敗しても二次試験で高得点が狙える場合は、一発逆転にかけて出願するのもよいでしょう。

 

 そのうち理科に関しては、物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物の3科目から2科目を選択して解答します。制限時間は理科2科目に対して120分であり、1科目あたり約60分かけられることになります。

 

 そして物理については、大問2つで構成され、それぞれ基本的に1つのテーマを扱います。各大問には5~10個程度の小問が与えられ、その誘導に乗って解き進めていきます。

 解答は計算問題や空所補充のような記述式、正しい選択肢を選ぶもの、描図問題等の形式があります。出題頻度は高くありませんが、過去には理由説明の論述問題も出されているので、念のためチェックしておきましょう。

 

 さて、上述の出題形式に長らく変更はありませんが、冒頭でもお伝えしたとおり問題内容には少々長い周期で変化が見られます。どういうことかというと、2014年度から2017年度までは力学と波動のセットが続いていましたが、2018年度は力学・電磁気の融合問題と熱力学のセットとなりました。実は2013年度までは熱力学や電磁気の問題の出題歴もあったのですが、5年程度分の過去問しか解いていない受験生にとっては驚きだったでしょう。

 医学部受験は大学ごとの傾向をしっかり分析して勉強計画を立てることが大事ですが、分析を誤ると逆に自分の首を絞めかねないので、福井大学医学部の物理に関しては解くか解かないかは別として、どのような問題が出されているかできる限りさかのぼって調べておきましょう。

福井大学医学部の物理の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

それでは福井大学医学部の物理では、何点を目標とすればよいでしょうか?

過去の合格最低点や各科目の難易度から考えてみましょう。

 

福井大学医学部の合格最低点は、センター試験と二次試験の合計の1600点満点で、

2018年度:1162点 2017年度:1197点 2016年度:1177点 2015:1182点

となっています。このことから、1200点以上得点できていれば、合格圏といえます。

 

ここでセンター試験において780点(約87%)取れたと仮定すると、二次試験では700点中520点(約74%)が必要です。

科目ごとの難易度も踏まえて計算すると、

数学:150点 理科2科目:160点 英語:140点 面接:70点

を目標とするのが良いでしょう。

 

 理科は2科目で160点(8割)ですが、特に得意・不得意がなければ80点ずつ取れるように準備しましょう。物理は基本~標準レベルの問題がほとんどなので、各単元の典型問題が確実に解ける力があれば、合格点に達するのは難しくありません。

 

 とはいえ、大問数が2つしかないため、もし大問の1つが苦手なテーマであり得点が伸びなかった場合、もう片方の大問だけでカバーしなくてはなりません。すなわち単元によって対応できる難易度にばらつきがあると、他の受験生に差を付けられるリスクがあるということです。

 医学部受験では難しい問題を解けるようにならなければならないというイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。少なくとも福井大学医学部の物理ではすべてのテーマに関して、穴を作らないような勉強法の方が重要です。

福井大学医学部の物理の出題傾向は?

続いて福井大学医学部の物理の出題傾向を、近年出題のあった力学、波動、電磁気、波動について、単元ごとにまとめます。

 今のところ力学、波動の重要度が高い点に変わりはありませんが、2018年度の大問セットを考えると他の単元の出題可能性もぐっと高まっているため、以下を参考にしながらどのテーマでも穴を作らないように対策を進めてください。

 

【力学】

 小球の斜方投射および衝突に関する問題が頻出です。斜方投射では水平方向と鉛直方向の運動に分けて考えるのはご承知のとおりかと思いますが、斜面上の斜方投射では運動方向を分解する際の軸の取り方に一工夫必要です。丁寧に分析すれば必ず解答できる分野なので、是非とも高得点を目指しましましょう。衝突では運動量保存則や跳ね返り係数の考え方が欠かせません。問題のパターンは多くないので、こちらも得点源にしてください。

 

【波動】

 屈折に関する問題が頻出です。屈折の法則のみならず、ホイヘンスの原理や作図による屈折波の速度の求め方といった背景知識も押さえておかなければなりません。また、2015年度の水面での屈折によるものの見え方の変化や、2017年度の冬に遠くの音がよく聞こえる理由の考察のように、身の回りの物理現象も波動ではよく問われます。検定教科書や参考書に載っている身の回りの物理現象については、自身で説明できるようにしておきましょう。

 

【電磁気】

 電流と磁場の関係についての問題がよく見られます。電流と磁場の関係についての問題とはすなわち、電磁誘導や磁場中の荷電粒子の運動といったものが該当します。これらは発生する力の向きや流れる電流の向きを誤ると、取り返しのつかない失点につながる可能性をはらんでいます。当たり前のことのようですがないがしろにせず、問題を解く際は何回か確認をしてから次の設問に移りましょう。

 

【熱力学】

 熱力学が出題される場合、ほとんどが熱サイクルです。熱サイクルでは気体の状態方程式や熱力学第一法則をきちんと理解していれば、ひらめきや雑多な知識は必要なくほぼ作業問題となります。加えて熱効率の計算もよく出されるので、熱サイクルのグラフから気体の仕事量や放熱・吸熱の判断ができるように訓練しておけば怖くありません。

お勧めの福井大学医学部の物理の対策方法

最後に以上の内容を踏まえて、福井大学医学部の物理はどのように対策していけばよいかをまとめます。

 

 すでにお伝えしているとおり、福井大学医学部の物理ではやや長いスパンで大問の内容が変化しているため、ここ数年の傾向からのみ判断するのは危険です。簡単に言うと、力学、波動、電磁気、熱力学の範囲については、どれも穴がないようにしておかなければならないということです。

 

 そこでセンター試験までは、物理の全範囲において、典型問題の解法を完璧に修得することを目標としてください。いわゆる基礎固めです。

 基礎固めにお勧めの問題集は、『良問の風』(河合塾シリーズ)です。本問題集は各単元の標準的な問題が網羅されているため、この1冊を完全に身に付ければ福井大学医学部の物理への対策としては十分です。

 もし『良問の風』の内容をすべて理解できたと感じたら、他の問題集で理解度の確認をするのもよいでしょう。

より詳細な問題集の使い方は、過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」を参考にしてください。

 

併せてこの時期に身の回りの物理現象のような、検定教科書に載っている知識に関しては、問題を通して覚えていってください。

 

 ここで新たに福井大学医学部の物理の特徴として覚えておいていただきたいのが、計算問題では数学的な式変形が求められる場面が多いということです。数学的な式変形とは、例えば力学の小球の衝突や屈折の法則の問題中の三角関数の変換や、水中の物体の見え方の倍率変化で用いる近似計算等です。

 問題集を解くときには、このような数学的な式変形を必ず手を動かして練習をし、もし分からない点があれば数学の教科書で確認するといったような対策をしてください。

 

 

 センター試験終了後は、福井大学医学部の物理に特化した勉強として、

・過去問の分析

・過去問を使った実戦演習

・問題集による苦手分野の克服

の3つを行いましょう。

 

 過去問の分析は、残り約2カ月の勉強計画を立てるうえで欠かせない作業です。しつこいようですが、できる限り過去のものまで分析はしてください。

 

 その後はいよいよ過去問にチャレンジしましょう。訓練がしっかりできていれば、医学部受験としては問題数に対する制限時間は適当といえますが、計算スピードが遅かったり一つの問題に足を取られたりすると時間が足りなくなってしまいます。問題演習をするときにはきちんと時間を計り、どうすれば時間内に目標点に到達できるかを意識しながら取り組んでください。

 

 同時に問題集を使って、苦手な単元を克服していきましょう。残り2カ月という短い期間で効率よく実力をつけるには、問題分析の結果と自身の実力をすり合わせ、単元ごとに優先順位をつけることが不可欠です。

 出題可能性が高くかつ苦手なテーマは特に重点的に最後の復習を行ってください。

まとめ

福井大学医学部の物理の傾向と対策法のポイントは、

①制限時間は理科2科目に対して120分

②大問2つで構成され、5~10個程度の小問に分かれる

③長いスパンで出題内容が変化しており、穴を作らないように対策をすることが重要

④目標点は100点中80点

⑤目標点は100点中70点

⑥頻出分野は、

【力学】小球の斜方投射、衝突

【波動】屈折、身の回りの物理現象

【電磁気】電流と磁場の関係

【熱力学】熱サイクル

⑦センター試験までは穴のないように基礎固めをする

⑧数学的な式変形を意識的に練習する

⑨センター試験終了後は、

・過去問の分析

・過去問を使った実戦演習

・問題集による苦手分野の克服

を行う

の9つです。

 

 2018年度の問題内容の変化で、今後の出題予想が困難になりましたが、難易度としては標準的なままです。どのようなテーマが出されても対応できるように基礎を固めていれば、必ず合格点を取ることができる試験です。最後の最後まで目標達成のために勉強しましょう!!

 

本記事内で登場した過去のオススメ記事

「福井大学医学部の英語の傾向と対策」

 

 

「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」


 

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