ついに分かった!多浪差別がないと考えられる医学部ランキング

2019年08月20日 志望する大学の特徴

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他記事「医師国家試験の結果から見る留年しやすい医学部ランキング」内で、どの医学部を受験するかの基準として、入学後の留年率もその一つとなり得ることをお示ししました。

一方で多浪・再受験の医学部受験生にとって最重要となるのが、「多浪差別の有無」です。本日は新たな資料をもとに、多浪差別がないと考えられる医学部をランキング形式で紹介いたします。

多浪・再受験の医学部受験生をめぐる現状

はじめに多浪・再受験の医学部受験生が、現在どのような状況に置かれているかを見てみましょう。

 

まず、防衛医科大学校のような特殊な大学や、地域枠のような一部の入試制度を除いて、一般入試で年齢や性別が受験の要件や選抜の要素になることを明記している医学部は一切ありません。表面上は誰でも受験資格があり、公平な試験とされていたのです。

しかしながら医学部受験業界では以前から、多浪・再受験生が合格することが難しいとされる大学のうわさは絶えませんでした。これは実際に受験した多浪・再受験生の口コミや、入試結果を公開している大学のデータを情報源とするものです。すなわち現役からブランクのある受験生に対する差別があるかどうかの、確固たる証拠はなかったのです。

 

こうした状況下、平成30年に医学部受験生にとっては衝撃的な事実が、世間に知れ渡ることとなりました。おそらく読者の方の多くは既によくご存知かもしれませんが、東京の私立東京医科大学において、入学試験における不正な点数操作が内部告発によって明るみに出たのです。そして不利な扱いを受けていたのが、多浪および女性の受験生でした。

 

最終的に大学側は外部委員からなる調査委員会を設置し、謝罪や不当に不合格となった受験生に対する救済に追われることとなりました。そして、事態を重く見た文部科学省は、全国の国公立および私立の医学部に対して入学試験の公正性に関する調査を行い、その結果を公表しています。この資料が本記事のランキングのソースとなるものです。

文部科学省から発表された貴重な資料

上述した文部科学省の資料は、平成30年9月4日付で発表された「医学部医学科入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査の結果速報について」という文書です。全文については、以下のリンクからご覧いただけます。

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/10/1409128_002_1.pdf

 

さて、本資料は合格者の男女比および年齢構成に焦点を当てたものですが、次の3点で非常に貴重であるといえます。

・日本国内の全ての医学部を網羅している

・浪人の内訳が1浪、2浪、3浪、4浪以上、と細かく分けられている

・公の機関が一律に実施しているので、正確に大学間の比較ができる

 

これまでも一部の大学では、入試結果として男女比や年齢構成を公開していました。ただし、国公立医学部の半数近くはデータを公表していなかったり、公表していても項目が大学ごとにまちまちであったりしたため、医学部受験の全体像を把握することは困難でした。

この点、文部科学省の資料はこれらの問題を一度に解決するものでした。都市伝説レベルであった多浪・再受験生や女性の合格者数の偏りが、ついにきちんとした数字で裏付けされたことは、これから医学部を目指す受験生にとっても大変意義深いものです。

 

調査結果から分かることはいくつかありますが、本記事では年齢構成にフォーカスして、「多浪差別がないと考えられる医学部ランキング」を作成しました。多浪・再受験生にとっては、志望大学の選択に大いに役立つ内容なので、是非参考にしてください。

多浪差別がないと考えられる医学部ランキング

いよいよランキング発表…といきたいところですが、その前にどのように多浪差別がないと予測するかの判断基準を説明しておかなければなりません。

 

文部科学省の資料では合格者の年齢構成を、18歳以下(現役)、19歳(1浪)、20歳(2浪)、21歳(3浪)、22歳以上(4浪以上)に分けて人数を調査しています。これらを全合格者数に対するパーセンテージに直して比較していくことになりますが、注意しなければならないのが3浪以上の合格者のパーセンテージが大きいことが、そのまま多浪に寛容であることを意味するわけではない点です。そもそも多浪・再受験の志望者数が少ない可能性もあるからです。

 

そこで今回は独自の「寛容度」という指標を設けました。寛容度は

寛容度=3浪以上の合格者-2浪の合格者(%)

という計算で導き出したものです。このスコアが高ければ、少なくとも3浪以上の受験生が2浪以下の受験生よりも不利に扱われていない可能性が高いと分かります。ランキングではこの寛容度が高いほど、多浪差別がないものとして順位を付けています。

 

それでは、多浪差別がないと考えられる大学ランキングを国公立、私立それぞれについて発表しましょう。

【国立】

 

【私立】

ランキングから学ぶべきこと

ランキングを見て目を見張るのが、国公立と私立のスコアの範囲の違いです。国公立では最高点と最低点の差が26.6ポイントであるのに対して、私立では51.3ポイントにまで広がっています。他にも、大学によっては現役合格者の割合が圧倒的に高かったり、3浪、4浪以上の合格者が全くいなかったりする点も注目に値します。

 

本記事の目的は医学部受験における不正の有無を暴くことではなく、あくまでも多浪差別がない可能性の高い大学をピックアップすることです。とはいえ、多浪・再受験生が寛容度の低い大学をあえて選択するメリットは小さいと言わざるを得ません。仮に合格したとしても、その後の学生生活でも境遇の似た同級生が少ないというのも考え物です。よほどの事情がない限りは、できるだけ寛容度の高い医学部を受験することをお勧めします。

 

ただし気を付けなければならないのが、本調査は東京医科大学の不正を受けて行われたものであり、毎年同様のデータを手に入れることは簡単ではありません。また今回の件により医学部受験の状況にも、大きな変化が起こるかもしれません。

そこで最新のデータを収集することが多浪・再受験生にとって大事になりますが、情報源として活用したいのが地元密着型の予備校です。大手予備校では全国の医学部の情報を網羅的に知ることはできますが、多浪生への寛容さや受験者数の動向予測といった各医学部の詳細なデータは持ち合わせていません。一方で地方の進学塾・進学予備校では、地元の医学部を受験する生徒が多いため、より生の情報が集まっていることが多いのです。年齢による差別が気になる場合は、事前に志望大学の所在地近辺の予備校に話を聞きに行ったり、ホームページ等で情報を調べたりしましょう。

医学部受験生に強く伝えたいこと

加えて、これから受験を控える方に声を大にしてお伝えしたいのが、「医学部受験において多浪は当たり前ではない!」ということです(5浪した私が言うのも何ですが・・・笑)。医学部受験と聞くと何となく多浪しても仕方ないというイメージが先行していますが、実際にはランキングからも分かるように現役あるいは1浪の合格者が多数を占める大学がほとんどです。

つまり何をお伝えしたいかと言うと、初めから複数年計画で浪人をし始めても、ほぼ間違いなく失敗するということです。結果的に意図していない年数の浪人生活を重ね、結局医学部以外に進学するというパターンもよく耳にします。これは、はじめの数年は「今年は練習だから」という甘えから、全く勉強に身が入らないためです。本気で医学部に合格したいのであれば、現役、1浪の合格者数が多数派である事実を真摯に受け止め、必ずその年度に合格することを目標として勉強をしてください。大丈夫です。しっかりやればどんどん成績は上がっていきます。

まとめ

多浪差別がないと考えられる医学部ランキングのポイントは、

①東京医科大学の不正を受けて、文部科学省から貴重な資料が公開されている

②2浪以下と3浪以下の合格者の割合から、多浪に対する寛容度を計算することができる

③国公立よりも私立の方が寛容度のスコアの範囲が広い

④現役合格者が圧倒的に多かったり、3浪、4浪以上が全くいなかったりする医学部もある

⑤多浪・再受験生は寛容度の高い医学部を受験した方がよい

⑥地方医学部の情報収集には、地元密着型の予備校が役に立つ

⑦医学部受験において多浪は当たり前ではない

の7つです。

 

いかがだったでしょうか?これまで大部分がベールに包まれていた多浪・再受験の扱いを、信頼性の高いデータによりかなり明らかにすることができました。年齢に不安を抱える医学部受験生の方もいらっしゃると思いますが、ぜひ本記事のランキングを参考に自分に合った医学部を見つけていただければ幸いです!!

 

 

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「医師国家試験の結果から見る留年しやすい医学部ランキング」

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