「質」とか「効率」って何よ?勉強の「質」と「効率」を言語化してみた

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「質が高い勉強を心がけましょう」

「もっと効率よく勉強しましょう」

学校の先生や塾の先生から上記のように、言われた方も多いのではないでしょうか?

ところが、いざ、

「先生、勉強の質って何ですか?」

と質問しても、先生は「ぐぬぬっ」という表情を浮かべ、少し声を張り上げて「細かいことを考えずに工夫して勉強すればいいんや」と言われたりします(笑)

改めて考えると、「質」とか「効率」という言葉は抽象的すぎて何かピンとこないですよね。「質」や「効率」が何かわからなければ、「質が高い勉強」とか「効率のいい勉強」と言われても、高めることも良くすることもできません。本日は、医学部受験に限らず、大学受験全般に当てはまる勉強の「質」や「効率」とは何かについて考えてみたいと思います。(あなたも、ぜひ考えてみてください)

「質」や「効率」とは何か?

勉強法における「勉強の質」や「勉強の効率」を考える際に、まず、勉強法に限らない、一般的な「質」や「効率」の言葉の意味について知る必要があります。なぜなら、一般的な「質」「効率」という言葉の意味の中に「勉強の質」「勉強の効率」があるからです。

図で示すと

感じです。

 

そこで、さっそく、広辞苑で「質」と「効率」の意味を調べました!!

 

質:内容。中味。価値。

効率:仕事の能率。

 

ん???

 

「効率」とは「仕事の能率」であるって、広辞苑さん、それではわかりませんよ!「能率」って何ですか!?ということで、次は「能率」を調べました。

 

能率:一定の時間にできあがる仕事の割合。仕事のはかどり方。

 

以上をまとめると、こうです!

 

質:内容。中味。価値。

効率:一定時間にできあがる仕事の割合

「質」や「効率」に必要な要素

言葉の意味を調べることによって、勉強における「質」や「効率」を考えるときに、外せない要素が浮き上がってきました。

 

それは「時間」という要素です。

 

「効率」については、言葉の意味の中に、「一定時間に」という言葉があるので、疑う余地はないでしょう。

 

では、「質」については、どうでしょうか?

 

「質」の意味は「内容」「中味」でした。つまり、「質の高い」というのは、「内容が濃い」「中身が濃い」と言い換えられると思います。「濃い」というのは、一定のものの中に、入っている量です。これより、「勉強の質」というものを「一定の時間の中で行った勉強量」と考えれば、質にも「時間」という概念が必要であるのではないでしょうか?実際に、今日は「勉強がはかどったー」というのは、「限られた時間の中でいつもより多くの勉強量をこなせた」となることからも納得できます。

 

以上のことから、「質が高い勉強」「効率が良い勉強」というのは、「より短い時間で目標を達成できる勉強」と考えることができそうです。

勉強における「仕事」とは何か?

ところで、効率の意味は「一定時間にできあがる仕事の割合」でした。では、勉強における「仕事」とは何でしょうか?ここが決まれば、「勉強の質」や「勉強の効率」とは何か?が確定できそうです。先ほどの「より短い時間で目標を達成できる勉強」と照らし合わせて考えれば、「仕事」=「目標達成」だと考えることができそうです。

 

では、勉強における「目標」とは何でしょう?

 

あなたは勉強することで、どうなりたいでしょうか?数学の専門家、物理の専門家になりたく勉強している人は、ほぼいないでしょう。そうです。あなたが勉強しているのは、大学に合格するためですよね。言い換えれば、医学部受験で勝つことですよね?そう考えれば、大学受験における「目標」とは「合格すること」です。

 

では、「合格する」ためには何が必要か?

 

というと、それは、「合格最低点以上の点数を取ること」です。つまり、勉強という言葉で表していますが、我々がやっているのは、「学問」ではなく、「点を取るゲーム」です。「点を取るゲーム」だからこそ、勝ち負けがあるわけです。実際、学問を行っている科学者について優劣をつけたり、勝敗をつけることはありませんよね。ノーベル物理学賞を取った人の優劣をつけることもなければ、ノーベル賞を取らなければ負けということでもないですよね。

 

つまり、受験において、勉強の効果を判断する際に重要なのは、「得点に結びつくかどうか」だと私は考えます。そう考えれば、「勉強の質」「勉強の効率」というのは、次のように、定義できるのではないでしょうか?

 

質の高い勉強・効率の良い勉強とは?

より短い時間で、より多くの得点に結びつく勉強

by Yusuke Ishito

 

もし、上記考えに賛同できるのであれば、あなたの勉強法について、「時間」という側面と「得点」という側面で考えてみてください。この観点で勉強法を考えていけば、どんどん無駄がなくなり、「質が高い」「効率の良い」勉強法になっていくでしょう。

まとめ

「質の高い勉強」・「効率の良い勉強」とは、「より短い時間で、より多くの得点に結びつく勉強」です。意外に見失いがちなのは「得点に結びつく」という点です。

昔、私が浪人している時に、センター試験の国語の対策として、一生懸命漢字ドリルをやっている人がいました。毎日漢字の練習をしていました。丁寧に書くと効率が悪いからと裏紙に速く漢字を書いていました。その人がやっていた「漢字の練習を行う」というのは、人よりも短い時間でやっていたと思います。しかし、「得点に結びつく」という観点で見た時、効率が良いとはいえませんでした。センター試験の国語において、漢字が出るのは、200点中10点であり、その人は、既に6点以上はコンスタントに取れていたからです。つまり、どれだけ、その人が人の何十倍も速く漢字を覚えることができていたとしても、得点に結びつくのは0~4点でした。

これは、極端な例ですが、自分が今やっていることが「何点を取るための勉強か」という観点で勉強している人は、かなり少ないです。ぜひ、「時間」と「得点」を意識して、あなたの勉強法を磨いてください。それができれば、医学部受験での勝利者となることは間違いないでしょう。

 

追伸

ちなみに、本テーマとは少しずれますが、、、このように「言葉の意味」を考えることはかなり重要です。特に、理科では、言葉の意味をしっかり把握しておくことが得点アップにつながります。なぜなら、理科というのは、日常の現象を扱うので、普段目にしている言葉をわかった気になってしまっているからです。例えば、「温度」とは何か?を正確に答えることはかなり難しいですが、わかった気ではいるのではないでしょうか?言葉の意味を一つ一つ把握して、つなげていけば恐ろしくできるようになります。「言葉の意味」を大切にする。ぜひ、心がけてください。

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