福島県立医科大学の英語の傾向と対策

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福島英語

別記事「福島県立医科大学の化学の傾向と対策」において、福島県立医科大学の化学は得意な医学部受験生であれば、得点源とできる余地があることをお伝えしました。一方で同大学の英語は難易度が高く、問題の性質も相まって、残念ながら高得点はなかなか取れません。

 本日はその福島県立医科大学の英語について、これまでの傾向と具体的な対策法を紹介します。

福島県立医科大学の英語の試験形式・配点は?

はじめに福島県立医科大学の入試制度について見ていきましょう。

 

 福島県立医科大学医学部の入試は一般入試、推薦入試に大きく分類されます。さらに一般入試は、一般枠(50名程度)、地域枠(30名程度)、推薦入試は、県内出身者向けのA枠(35名程度)、県外出身者向けのB枠(15名程度)に細かく分かれます(カッコ内は募集人員)。

 本記事では最も受験者数の多い、一般枠の一般入試について取り扱います。

 

 一般入試はオーソドックスな医学部受験の形式が採用されており、センター試験と大学が課す二次試験の合計得点で選抜が行われます。各試験の科目と配点は、

【センター】国語:150点 社会:50点 数学:75点×2 理科:75点×2 英語:150点

【二次】数学:200点 理科:100点×2 英語:200点 面接:60点

となっています。センター試験650点、二次試験660点の計1310点満点です。センター試験においては、社会の配点が他の科目よりも圧縮されている点は押さえておきましょう。

 

 ちなみに入学志願者が募集人員の4倍を超えた場合、センター試験の成績により第1段階選抜が行われることとなっており、実際に実施された年度もあります。また、第2段階選抜は、センター試験、個別学力検査(2次試験)、面接の結果、および出願書類を総合して行うため、合計得点が合格者最低得点を上回っていても、不合格となる場合があると明記されている点には気を付けなければなりません。

 

 そのうち英語に関しては平成30年度以降とそれ以前で、問題の出題内容に大きな変化が見られます。平成30年度からは大問3つで構成され、いずれも長文読解となっています。一方、傾向が変化する前は大問4つで構成され、長文読解3つと和文英訳1つが出題されていました。制限時間に関しては100分のまま変わりはありません。

 

 設問は日本語あるいは英語の論述式のものを中心として、一部に空所補充や同義語選択等の記号問題も見られます。ちなみに平成30年度以前は、大問3の長文読解では空所補充の記号問題のみでしたが、こちらは出題内容の変化に伴って削除されました。また和文英訳も併せて削除されていますが、傾向変化後の大問3で自由英作文形式のやや長めの英作文が問われるようになっています。

 

 難易度については冒頭にお伝えしたとおり、国公立医学部の中でも非常に難しい部類といえます。制限時間に対して与えられる英文の分量は多く、文章中に見られる単語や表現も見慣れないものも多々あります。さらに論述問題も単に文章の該当部分を抜き出せばよいといったものは少なく、文章の流れをしっかりと把握して適切に答案を作り上げるような高いレベルの記述力も求められます。以上のことから福島県立医科大学の英語では、得点を稼ぐことよりも安定して必要最低限の点数を超えられるよう対策を進めることが肝要です。

福島県立医科大学の英語の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

続いて、福島県立医科大学の過去の合格最低点のデータや他の科目の難易度をもとに、英語では何点を取ればよいか考えてみます。

 

福島県立医科大学の合格最低点は、1310点満点中、

平成31年度:910.6点 平成30年度:861.7点 平成29年度:912.2点 平成28年度:886.7点 平成27年度:872.3点

となっています。したがって、920点(約70%)取れれば合格安全圏といえます。

 

 ここでセンター試験の得点が650点中570点(約88%)であったと仮定すると、二次試験では660点中350点(約53%)得点できれば合格点に達します。これを踏まえて各科目の難易度も考慮して、二次試験の各科目の目標点を設定すると、

数学:90点 理科:110点 英語:110点 面接:40点

とするのが良いでしょう。

 

 英語は200点中110点(55%)が必要となりますが、国公立医学部受験としては点数自体は高くはありません。ただし既にお伝えしているように本大学の英語で高得点を狙うのは困難です。特に設問では高いレベルの記述力が要求され、満点回答は簡単には望めません。そのため手ごたえよりも得点が伸びない場合も十分に考えられるため、最低でもコンスタントに最低点以上の得点を取ることだけを念頭に置いて勉強していくのが基本的な考え方となるでしょう。

福島県立医科大学の英語の出題傾向は?

それでは、福島県立医科大学の英語では、どのような問題が出されるのでしょうか?

 新形式となった平成30年度以降の内容について、以下に出題傾向をまとめていきます。

 

 大問は3つとも長文読解となっており、読むべき英文の量は膨大です。文章のテーマは自然科学系の文章が中心ですが、医療福祉を取り巻く社会的な問題を取り上げるものも見られます。文章中の単語や表現は難易度が高いものも多く、比喩的表現や筆者が独自に使用するワード等が登場する場合も少なくありません。見慣れない単語には注が付けられていますが、問題によっては注が英語で与えられることがある点には気を付けましょう。注が日本語か英語かについての一定のルールはないため、英語による単語の説明に慣れておくことが必要です。

 

 大問1、2に関しては日本語で設問の指示が与えられ、日本語による下線部の内容説明や文章の論旨についての論述問題、下線部和択、空所補充が頻出です。特に論述問題はただ文章を日本語に直せるだけではなく、文章の流れを踏まえて解答を作成するといった、高いレベルの記述力が問われています。こうした論述問題により医学部受験生間で差が生まれるので、福島県立医科大学を志望するのであれば最も力を入れて対策しておかなければなりません。

 

 大問3に関しては英語で設問の指示が書かれており、論述式の問題では解答も英語で作成しなければなりません。大問1、2と同様に内容説明や空所補充も見られますが、加えて文章の内容と一致する記号を選ぶ問題やタイトル設定問題もこれまでに出題歴があります。そして何よりも目を引くのが、最終問題として出される100語程度のやや長めの英作文です。これは平成30年度以前の和文英訳の代わりに導入されたと推測されますが、長文のテーマに関連したお題に対して自身の意見を英語でまとめる自由英作文形式となっています。英語の文章を書く訓練をしておくのはもちろんですが、文章の組み立て方や理論的な説明といった自由英作文向けの練習も重点的に行いましょう。

お勧めの福島県立医科大学の英語の対策方法

最後にこれまでの内容から、福島県立医科大学の英語の対策に必要な具体的な勉強法をお伝えします。

 

 まずセンター試験までの時期は、英語の基礎的な能力、つまり単語力、文法的知識、読解力、論述力を総合的に向上させていってください。これらの能力は互いに繋がりがあり、どれか一つが欠けていては別の能力を伸ばすことはできません。この時期はバランスを意識して、特定の勉強に偏らないようにしましょう。

 

 そのうち単語力については、単語帳を活用するのが効率的ですが、おススメの単語帳は『速読英単語 必修編』『速読英熟語』(Z会出版)です。単語を実際の英文を通して学べるだけでなく、派生語や対義語、類義語についても数多く掲載されています。

 

 読解力の向上には様々な問題集が出版されており、どれを使っても構いませんが、問題の語数や難易度はなるべく福島県立医科大学の入試問題に近いものを選びましょう。あえて推薦書を挙げるとすれば、『やっておきたい英語長文700』(河合塾シリーズ)が使いやすい一冊です。特に本医学部の長文は高難度のものばかりなので、実力が付いてきたらどんどん難しい問題にも挑戦してください。

 また、設問は論述式がメインなので、普段の勉強からしっかりと手を動かして解答を作成することも徹底してください。日本語と英語の両方の対策を忘れないようにしましょう。

 

より詳細な問題集の使い方については、過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」を参考にしてください。

 

センター試験終了後は、二次試験対策にシフトしてください。この時期に具体的に行っていただきたいのが、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・自由英作文の練習

の3つです。

 

 過去問分析では、傾向が変わる平成30年度以前のものについても、きちんと目を通しておいてください。そうすることで出題者の意図がどのように変化したかを確認することができ、さらに自身の勉強に活かすことができます。大問数や英語の長文の増減、出題内容等についてざっと頭に入れましょう。

 

 過去問分析が済んだら、いよいよ過去問にチャレンジしてください。平成30年度以前の問題についても長文読解の英文レベルや出題内容は類似しているため、良い演習材料となります。加えて読解問題への対応力は実戦演習を通してのみ培われるので、同様の出題形式の別の大学の過去問にも取り組んでください。

 

 同時並行で専用の参考書を用いて、自由英作文の対策も進めてください。医学部受験生の大半は、自由英作文の練習は手薄になりがちです。他の科目にどうしても時間がかかるため、この時期に一気に力を付けるようにしましょう。このとき独学では客観的な判断やより良い表現の修得等には限界があるため、自身で作成した文章を可能な限り学校の先生や塾の講師に添削を依頼することをお勧めします。もし添削が難しい場合でも、模範解答等を参考に自分で使いこなせる英語表現の数を増やせば、十分に合格解答を作成できるようになるので、いずれにしてもしっかりと時間を割いて演習を繰り返しましょう。

まとめ

福島県立医科大学の英語の傾向と対策法のポイントは、

①平成30年度に出題形式の変更があった

②大問3つに対して、制限時間は100分

③大問は全て長文読解

④英文の難易度は高く、高いレベルの記述力も要求される

⑤目標点は200点中110点(55%)

⑥出題傾向は、

【大問1、2】論述問題、下線部和訳、空所補充

【大問3】内容説明、空所補充、内容一致、タイトル設定、やや長めの英作文

⑦センター試験までは、英語の基礎的能力をバランスよく向上させていく

⑧センター試験終了後は、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・自由英作文の練習

を行う

の8つです。

 

 福島県立医科大学の英語は国公立医学部の入試の中でも難易度が高く、一筋縄ではいかない問題ばかりです。しかしながら受験生は等しく皆、難しいと感じながら問題と向き合っているのも事実です。過度に恐れることなく、日々すべきことを着実にこなしていけば、必ず合格できることを忘れないでください!!

 

 

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先日、「福島県立医科大学の物理の傾向と対策」において、福島県立医科大学の物理は時間との勝負になるとお伝えしましたが、同大学の化学でも同様のことがいえます。 本日はその福島県立医科大学の化学について、これまでの傾向と具体的な対策法を紹介します。

 

「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」

 

福島県立医科大学の過去問題やその他の教科の傾向と対策

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 ご参考にしてください。

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本記事で登場したお勧めの問題集・参考書

『速読英単語 必修編』

 

『速読英熟語』(Z会出版)

 

『やっておきたい英語長文700』(河合塾シリーズ)

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