医学部再受験生専用勉強マニュアル ~化学編~

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今回はブランクのある再受験生であっても、1年間で化学を得点源にすることのできる勉強マニュアルを紹介します。

化学を得点源にする!

再受験生にとって化学はどのような科目でしょうか?

物理に比べると、取り扱う単元の範囲が広く、暗記しなければならない項目が多いです。

裏を返せば、暗記さえきちんとしていれば、答えにたどり着ける問題が多いとも言えます。

 

化学は膨大な暗記事項があり、勉強法を誤ると貴重な時間を浪費してしまいます。

反対に、効率的な正しい勉強法を知っていれば、勉強量に比例して得点が伸びていきます。

 

この特徴から、長らく勉強から離れてしまった再受験生であっても、得点源にするチャンスがあるのです。

 

それでは、「効率的な正しい勉強法」を実践するための5つの手順を以下にまとめます。

手順1.教育課程に変更がないかチェックする

まずは教育課程について調べましょう。

これは、再受験生ならではのことです。もしあなたが現役の頃から間が空いているのであれば、新しく追加された分野が入っている可能性があります。その場合、思い出す作業以外に、新課程で追加された単元を別に勉強する必要が出てきます。

 

直近では2015年から新課程に対応した入試制度が開始されています。

旧課程で化学Ⅰ・Ⅱに分類されていたカリキュラムは、新課程で化学基礎・化学に変更されました。

詳しい単元の変更はここでは割愛しますが、一度目を通しておいてもよいと思います。

 

最大の影響としては、高分子化合物の単元が必修化されたことが挙げられます。

現役の頃に手を付けなかった再受験生も多いと予想されるので、必ず確認してください。

 

 

手順2.独学で進めるか予備校に通うか決める

まず、化学は独学か予備校で学習するかで、大きな違いがあることを理解してください。

 

どういうことかというと、数学や物理は、初学者に近い再受験生でも独学で勉強を勧められるような分量・内容の参考書が充実しています。

一方で、化学にはそのようなテキストは残念ながら存在しません。

 

そのため、独学で受験勉強を始めるのは、ある程度基礎に自信がある場合だけにしてください。

初学者やブランクのある再受験生が独学を始めると、かなり非効率です。

膨大な暗記事項をがむしゃらに覚えこもうとしても、重要度のメリハリやその他の単元とのつながりを意識しながらというのは不可能です。

 

そういった場合には、ぜひ予備校を活用しましょう。

プロに教えてもらうことで、かなりの差が生まれます。

わたしも石戸先生に化学を教えていただきました。

ゴロの一つをとってもオリジナルであったり、ある暗記事項を他の知識と関連させてセットで覚えるようにし、あらかじめ整理された情報をインプットすることができました。

 

確かに大手の予備校で医学部コースなどを受講すると多額の費用が掛かります。

しかし、近頃は教えてもらうにも多様な形態があります。

単科に特化した個別指導塾、映像授業を中心とする予備校、ネット上に公開されている講義映像。

これらを使えば、単科受講なので費用を抑えたり、無料で教えてもらうことができると思います。

 

どうしても金銭的な余裕がない場合は仕方ありません。

ただ、プロに教えてもらうことにお金を掛ける価値はあるとわたしは考えます。

 

 

 

医学部受験でプロを活用する方法については以下のリンクをご覧ください。

ここまで差がつく?医学部受験のプロの活用術

手順3-1.勉強計画を作成する(勉強開始~4カ月程度)

化学は大きく分けると、理論・無機・有機の3分野になります。

これらを勉強する際には、理解する部分と暗記する部分を区別しましょう。

各分野で理解:暗記は、それぞれ理論=8:2、無機=1:9、有機=2:8程度の比率です。

 

理論化学は化学反応式を立てたり公式を使って計算を求められる問題が中心です。

無機化学は知識がそのまま回答に直結する問題が中心になります。

有機化学も暗記事項が多いのですが、ただ覚えるだけでは問題は解けません。

有機化学の注意点については、後程詳説します。

 

さて、勉強計画を立てるにあたっては、次のことを守ってください。

それは、理論・無機と有機を2本立てで並行して勉強で進めることです。

もし理論、無機、有機の3本立てにしてしまうと、最後の有機が終わった頃には理論の知識が抜けかけているという事態になりかねません。

 

1年以内の合格を目指すのであれば、再度忘れた知識を覚え直す時間はありません。

一日の勉強時間を化学に割く比率は多くなりますが、何とか時間を確保し、半年程度で全範囲を1度は触れるようにしましょう。

 

 

手順3-2.勉強計画を作成する(8月~センター試験)

一通り、すべての範囲に触れた後は、教えてもらう時期は卒業です。

続いて、実戦問題集で演習に入りましょう。

ここでも理論・無機と有機を同時並行してください。

 

問題の演習をすることで、インプットした知識の定着と忘れていた暗記事項の洗い出しができます。

化学は特に暗記事項が多いため、どうしても抜けた知識を再度埋める作業が発生します。

面倒くさがらずに、その都度テキストや参考書で確認し直してください。

 

5か月ほどかけて、一つの問題集を解きましょう。

この期間で同じ問題集を何周もするというのは、初学者やブランクのある再受験生には難しいです。

できる限り1回で頭に入れるよう、じっくり取り組む意識が重要です。

 

また、初めから化学の基礎力のある再受験生は、手順3-2からスタートすると良いでしょう。

手順3-3.勉強計画を作成する(センター試験直前期)

手順3-2の内容まで勉強が進んでいれば、レベルとしては新たにセンター用の知識といったものは必要ありません。

ただし、センター試験は時間との勝負なので、時間配分や計算力の向上の意味で12月半ばから年明けにかけてセンター試験対策問題集に取り組みましょう。

特に計算については、工夫をすることで非常に早く解ける問題があるので、注目してください。

 

センター試験化学の勉強法については以下の記事をご覧ください。

【医学部受験生必見!】センター試験化学で90点以上を取るための勉強法

その3-4.勉強計画を作成する(~二次試験)

センター試験が終わるといよいよ最後の二次試験対策です。

志望大学の出題傾向を確認し、入試問題集でその単元を強化しましょう。

 

また、赤本などで実際に時間を計って過去問のセットを解き、形式に慣れるトレーニングも忘れないでください。

 

その4.参考書を選ぶ

具体的に各時期で、どのような参考書を使えばよいか説明します。

 

手順3-1の時期には、すでに述べた通り、おススメできる参考書はありません。

理論・無機・有機それぞれの分野に特化して、語り口調で書かれている参考書が流行っています。

しかし、それぞれの分野で1冊ずつ購入するのは、効率の面からすると疑問を感じます。

 

やはりできる限り内容については教えてもらうこと。

そして、予備校のテキスト等を用いて例題・確認問題レベルで復習をするべきです。

 

手順3-2の時期に使いやすいのは、数研出版の化学重要問題集です。

レベルとしてはセンター試験~二次試験ですが、問題集オリジナル問題もあり、演習用にはぴったりです。

 

センター対策用問題集、赤本系問題集、入試問題集については、大差はないので、ネットの口コミなどで人気のものを選べば十分です。

知識の確認ではなく、あくまで試験本番を意識した力試しができるものにはしましょう。

 

加えて、化学を得点源にしようと思っている方や、受験校で化学の難しい問題が出題される可能性がある場合は、上記に加えてお勧めしたい問題集があります。それは、卜部先生の『化学の新演習』です。

中堅医学部で出題されればちょっと難しいかなという問題から、難問までそろっています。

ただし、時期的にすべての範囲に目を通す余裕はありません。志望校の頻出単元でかつあなたの苦手な問題だけつまみ食いするのが良いでしょう。

 

 

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その5.勉強計画を実行する

準備が整ったら、勉強を開始しましょう。

当たり前ですが、授業の復習は必ず授業を受けてなるべくすぐしてください。

忘れて再度思い出すところから始めると二度手間になります。

 

映像授業で学習する場合は、コマ数からペースを逆算することを忘れないでください。

独学の場合も問題集のセクション数から、こなすスピードを考えてください。

 

化学は物理とは違い、特定の範囲を切り捨てるという荒業を使うのはリスクが大きいです。

センター試験で選択問題である、天然高分子・合成高分子も、二次試験ではいずれも必答ということもあります。

そのため化学は全範囲を、少なくとも演習問題集をすぐに解ける程度の力をつけることが必須です。

 

高得点のカギは有機化学

最後に手順3-1で触れたように、有機化学の勉強について詳しくお伝えします。

 

有機化学はセンター試験はもちろん、二次試験でもほとんどの国公立の大学が出題します。

実は、化学の出来不出来は、有機化学で点が取れるかどうかに左右されているのです。

 

ここで、有機化学で理解:暗記は2:8とお伝えしましたが、知識を頭につめれば点が取れるわけではないことに注意してください。

知識を前提として、問題の条件からパズルのように考える力が求められるのです。

この能力は練習によってしか身に付きません。

 

手順3-2で理論・無機と有機を並行して問題演習をするようにと述べましたが、有機はなるべく短期間で基礎を終わらせて、早めに演習に移るべきです。

理論・無機との足並みをそろえることは意識せず、特に有機化学の構造決定の問題は、数をこなすようにしましょう。

有機化学の問題を安定して解けるようになれば、化学を得点源にできたと言っても過言ではありません。

 

 

まとめ

再受験生のための化学の勉強法について、最後に手順と注意事項をまとめておきましょう。

  • 化学の勉強法

手順1.最新の教育課程のチェック

手順2.できるだけ教えてもらう環境に身を置く

手順3.勉強計画の作成

(理論・無機と有機の2本立て)

手順4.参考書の選定

手順5.勉強計画の実行

(必ずすべての範囲をやりきる)

  • 有機化学は早くから演習を

 

以上が今回のまとめです。

化学が得点源になり得るということがお分かりいただけたでしょうか?

 

そもそも現役で国公立の医学部に合格する受験生でも、理科は高3の1年間で何とか完成させている生徒が大半です。

初学者やブランクがあっても、逆転は十分可能なのです。

 

試験本番では、化学を武器に、是非とも合格を掴み取ってください!!

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