広島大学医学部の化学の傾向と対策

2018年07月04日 志望する大学の特徴

広島大学 化学

世界大学ランキング(https://japanuniversityrankings.jp/)の発表によれば、広島大学は、日本で13位の大学です。医学に限定すれば、中四国では、岡山大学も有名ですが、総合的に考えると広島大学は日本でも有数の名門大学と言えます。

本日は広島大学医学部の化学について、傾向と対策をご紹介します。

広島大学医学部の化学の試験形式・配点は?

 まず初めに、広島大学医学部の入試の概要を押さえておきましょう。広島大学医学部の入試は、他の医学部と違う大きな特徴があります。

 

 広島大学医学部の配点は、センター試験900点満点、個別学力試験1800点満点の計2700点満点です。

 ただし、個別学力試験に関しては、A配点・B配点の2種類があり、A配点により合格者の1/2を決定後、残りの1/2の合格者をB配点により決定します。

 実はこの非常に独特な選抜方法に、広島大学医学部が求める受験生像が見て取ることができます。

 

 それぞれの科目と具体的な配点を見てみると、センター試験は、

国語:100 社会:100 数学:200 理科:200 外国語:200

であり、A配点・B配点に共通です。

 一方で、個別学力試験については、

【A配点】数学:300 理科:1200 英語:300

【B配点】数学:600 理科:600 英語:600

であり、大きく異なっています。

 

 A配点を見るとお分かりいただけるように、全体における個別学力試験の理科の比重が圧倒的に大きくなっています。通常、他の国公立大学では、二次試験の理科の配点割合は33.3%ですが、広島大学は、倍の66.6%となっています。

 すなわち、広島大学医学部としては、理科に秀でた人材を入学させたいというメッセージを、受験生に送っていると言えるのです。

 もちろん、B配点での合格を狙ってバランスよく得点すれば合格することは可能ですが、理科重視の試験制度であることは間違いありません。

 

 また、筆記試験に加えて面接試験も課されます。

 こちらは段階評価であり、A(入学させてもよい)・B(入学させたくない)で評価が下されます。

 そして、面接官全員がB判定を下すと、筆記試験の得点の出来不出来に関わらず不合格とされます。

 

 それでは、広島大学医学部の化学はどのような試験形式でしょうか?

 

 そもそも広島大学医学部の理科は、物理・生物・化学の3科目から2科目を選択して解答します。

 制限時間は理科2科目に対して120分が与えられるため、1科目にかけられる時間はおよそ60分です。

 

 その中で化学は、例年、大問4つで構成され、各大問は複数の小問に分かれます。

 ちなみに、近年では、2017年度入試で大問3つになりましたが、2018年度入試では再び大問4つに戻っています。

 

 小問の内容は、正しい選択肢、文章中の空所補充、化学式等、バリエーションに富んでおり、解答形式は計算問題も含めて結果のみを記載する形式です。

 加えて、描図問題や20~40字程度の論述問題も頻出です。

広島大学医学部の化学の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

次に、広島大学医学部合格のために、化学で何点を目標とすべきかを考えてみましょう。

 

 合格最低点は、A配点・B配点それぞれ公表されており、年度別では、

【A配点】2017年度:2208 2016年度:2238 2015年度:2243 2014年度:2272

【B配点】2017年度:2060 2016年度:2130 2015年度:2190 2014年度:2233

となっています。

 

 ここで、センター試験で765点(85%)取ったと仮定しましょう。(通常、医学部では、780点以上を取ることが望ましいですが、広島大学は二次試験の配点が高いので、逆転できるラインも考慮して85%で設定しています)

すると、この点数を取れたと仮定したとき、個別学力試験ではA配点では1500点以上、B配点では1450点以上取れれば、合格圏内となります。

 

A配点・B配点から考えて、2200点をとることを目標に考えたとき、個別学力試験(二次試験)において1435点、つまり79.7%の得点率が求められます。つまり、全科目で合わせて二次試験の得点が8割となるように目標を設定して対策を立てていきましょう。記述試験で8割というとハードルが高い印象を受けるかもしれませんが、どの科目についても十分到達可能です。

ただし、広島大学の試験制度が、理科重視であることを鑑みれば、数学:80%、英語:70%、理科:90%を目標とするのが、広島大学医学部合格には適しています。

上記点数を取れれば、A配点では1530点、B配点では1440点となり、いずれの配点でも合格最低点を超えることができるからです。

 

化学についても、標準的な問題がほとんどであり、典型問題を手早く処理できれば、高得点を目指すことができるので、9割を目指して準備をしましょう。

しかし、高得点帯の勝負となるため、ミスは禁物です。

広島大学医学部の化学の頻出分野は?

繰り返しになりますが、広島大学医学部では理科重視の配点で合格者を選抜します。

 

化学の入試問題も一つの大問中にたくさんのテーマを盛り込んだ、融合問題が数多く出題され、総合的な化学の理解を問われます。

 

とはいえ、分野によって頻出度に多少の差はあります。

二次試験直前期等、単元ごとにメリハリをつけて勉強しなければならない場合に、以下にまとめる頻出分野を参考にしてください。

 

ただし、9割を目指して勉強するので、時間がある限りは、偏りなく全範囲を勉強し、典型問題であればどの分野であっても迅速に対応できることが前提であることを強調しておきます。

 

【理論化学】

 化学反応と量的関係に関する設問は、必出です。

 この分野は、化学式が書けることはもとより、確実に計算結果を出せることも欠かせない要素なので、計算力の向上も心掛けましょう。

 また、反応速度や圧平衡定数等の化学平衡に関する問題の頻出度が高い点も、特徴的です。

 他にも、酸化還元反応、電池と電気分解、熱化学方程式といった、計算問題に結びやすい単元は要チェックです。

 

【無機化学】

 気体の工業的製法やアルミニウムの融解塩電解、銅の電解精錬等が頻出です。

 これらは、金属のイオン化傾向といった有機化学の知識を問う複合問題として、出題される可能性があるので、併せて関連知識を補充していくのが効率的です。

 金属イオンの反応や分離も出題歴がありますが、問題のパターンは多くないため、出題されたときは完答できるレベルまで練習を繰り返してください。

 

【有機化学】

 元素分析や化学式の与えられた物質の構造決定が頻出です。

 難解な構造決定の問題は出題されないため、標準的なレベルの問題に繰り返し取り組み、流れを身に付けておきましょう。

 加えて、高分子化合物に関する問題は必出なので、合成高分子化合物の製造法や糖類・アミノ酸の性質といった知識は完ぺきにして本番に臨んでください。

 ヨウ素価、けん化価や物質の分子量を求めさせる計算問題については、現役生は手薄になりがちなので、苦手な受験生は要対策です。

お勧めの広島大学医学部の化学の対策方法

最後に、以上の出題傾向を踏まえた、具体的な対策法をお伝えします。

 

理科重視の広島大学医学部では、多くの受験生が理科で高得点を取ることが予想されます。

配点からしても、理科をさけて、他の教科で点数を稼ごうとするのはリスキーです。

難易度としては、ほとんどが基本~標準的なものであり、見慣れないような問題でも化学の基礎的理解ができていれば対応できるため、表面的知識の詰め込みに終わらないようにじっくりと勉強を進めていってください。

 

センター試験が終わるまでは、何よりもまず、全範囲を網羅的に勉強しましょう。

広島大学医学部の化学は大問は4つしかありませんが、複合問題が多く、様々な単元からの出題の可能性があります。

一方で、難問を解けるようになる必要はなく、各単元の典型問題をスピーディーに解けるようになることが、むしろ合格に結びつきます。

 

そのため、この時期の勉強の目標は、標準的な問題集に繰り返し取り組み、問題を見れば解き方が頭に即座に浮かぶまでマスターすることです。

市販の問題集で使いやすいのは、『化学重要問題集』(数研出版)です。

単元ごとの典型問題が網羅されており、論述問題も掲載されています。

 

ここでひとつ注意していただきたいのが、計算問題は問題を最初に解く時は必ず自身の手を動かして、最後まで結果を導かなければならないことです。

お伝えしたように、広島大学医学部の理科は高得点帯での勝負となり、一つのミスが命取りになります。

そして、化学においてミスをするとすれば、計算問題です。

常日頃から、計算力を付けることも意識しながら、問題集を解き進めてください。

 

より詳細な問題集の使い方は、過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」を参考にしてください。

 

続いて、センター試験終了後、2月末の二次試験までの間に行っていただきたいのは、

・過去問の分析

・過去問を使った実戦演習

・苦手・出題可能性の高いテーマの強化

の3つです。

 

第一に、赤本等を使って過去問の分析をし、出題傾向を自身でも確認しておきましょう。

そのうえで、実際に問題にチャレンジします。

過去問に取り組む際は、必ず時間を計って本番と同じ条件下にしましょう。

60分で大問4つということは、1題にかけられる時間はわずか15分です。

途中でつまずいたり、計算問題に時間がかかると、すべての問題に手を付けられない状況にもなりかねません。

自身の計算スピードが十分か、1問にどの程度時間を割いてよいか、といった感覚を養成できるのは、過去問演習のみです。

 

 これと並行して、最後の追い込みとして、苦手な分野、出題が予想されるテーマを自分なりに洗い出し、問題集を用いて強化しましょう。

 残り1カ月で全範囲を復習するのは、あまり効率が良いとは言えません。

 前年度に扱われたテーマを省いたり、頻出にもかかわらず自身が苦手な分野等をピックアップして、1カ月でこなせる分量の予定を立ててください。

 広島大学医学部の化学の難易度であれば、『化学重要問題集』の内容を修得すれば9割を目指せるので、他の問題集に新たに手を出すよりは、もう一度同じ問題集を繰り返すことを勧めます。

 

 さらに、描図問題の出題歴もあるため、この時期にざっとおさらいをしておくと安心です。

 問題集にこの手の問題は多くないため、過去問でできなかった問題や関連する分野に関しては、改めて検定教科書で確認しましょう。

 国立大学の入試で問われる描図問題は、検定教科書をもとにしたものがほとんどです。

 検定教科書はカラー刷りできれいに印刷されているので、視覚情報として記憶に残していくイメージで穴を埋めていってください。

化学重要問題集(数研出版)についてはこちらをご確認ください。

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過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」はこちらをご覧ください。

 

まとめ

広島大学医学部の化学の傾向と対策法のポイントは、

①広島大学医学部では理科重視の配点が採用されている

②理科2科目に対して制限時間は120分

③化学は大問4つで構成され、解答は結果のみを記述する形式

④基本~標準レベルの融合問題が中心で、9割の得点を目指す

⑤幅広いテーマを問われるので、典型問題を手早く解けるようになる練習が重要

⑥センター試験までは、計算力の養成も意識しながら、全範囲を網羅的に勉強する

⑦センター試験後は、

・過去問の分析

・過去問を使った実戦演習

・問題集によるテーマを絞った練習

をする

の7点が重要なポイントです。

 

 9割を目指すと聞くと、少ししり込みしてしまうかもしれませんが、数学や英語に比べて、化学は勉強時間が得点に直結しやすい科目であることも事実です。

 特に広島大学医学部の化学は、誰もが一度は見たことがあるような典型問題が多いため、やればやるほど合格の可能性が高くなります。

 

 化学を武器にして、是非、広島大学医学部の合格を掴み取ってください!!

 

 

本記事内で登場した過去のオススメ記事

「岡山大学医学部の化学の傾向と対策」

「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」

 

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