「物理のエッセンス」の医シュラン!医学部受験で勝つ問題集の使い方

物理のエッセンス

医学部受験で勝ち抜くには、わかりやすい授業を受けることに加えて、いかに自主学習時間を効果的なものにするかが鍵となります。

 

自習の時間を効果的なものにするためには、2つのポイントがあります。それは、

「自分にあった教材を選ぶこと」と

「効果的に教材を使うこと」です。

 

ここでは、「物理のエッセンス」(河合塾シリーズ)について、どんな人が使うと効果的か?また、どのように使えば効果的か?の2つについて紹介していきます。

 

※ このサイトでは、医学部受験を勝ち抜いた成功者の人の意見をもとに参考書・問題集を勝手に評価する通称医シュランをつくっています。ぜひ、自主学習の参考書・問題集に役立ててください。

問題集?参考書?

一般的に問題集というと、各章の冒頭に基礎的事項がざっとまとめられており、あとは問題がひたすら掲載されているものをイメージする読者が多いと思います。

他方で参考書は、検定教科書の内容をさらに深めることを目的として、延々と物理現象の説明が書かれているものが頭に浮かぶのではないでしょうか?

 

本日ご紹介する「物理のエッセンス」は、そのいずれの性質も持ち合わせています。問題集と参考書の良いとこどりといってもよいかもしれません。

 

以下では「物理のエッセンス」について、その構成や特徴を見ていき、どんな方におススメかをお伝えします。

物理のエッセンスの構成は?

はじめに「物理のエッセンス」の構成を見てみましょう。

 

「物理のエッセンス」は「力学・波動」編と「熱・電磁気・原子」編に分かれています。

それぞれの冊子は単元ごとに章分けされており、さらに単元中のテーマごとに説明が加えられています。例えば、力学の第1章「速度と加速度」であれば、「放物運動」や「相対速度・相対加速度」といった具体です。場合によっては例題とその解説が適宜織り交ぜられています。

 

各テーマの概要説明が終わると、続いて練習問題が用意されています。問題はすべてオリジナル問題で、私立医学部受験で見られる小問集合のようなものをイメージしていただければわかりやすいでしょう。

ちなみに問題数については、

力学:114題、波動:70題、熱:33題、電磁気:95題、原子:40題です。

一見問題数が多く思えますが、それぞれの問題は、一問一答に近い形式なので、それほど時間はかからないのでご安心ください。

 

この構成の繰り返しで、章が進んでいきます。

 

注目すべき点は、その説明の部分です。テーマの説明だけであれば検定教科書や参考書を読めば事足りるようにも思えますが、「物理のエッセンス」ではこの点に一工夫があります。

「物理のエッセンス」の4つの特徴

さて、「物理のエッセンス」は説明の仕方に工夫が施されているとお伝えしましたが、具体的にはどういうことでしょうか?それは次のような特徴に表れています。

 

・特徴1:検定教科書との住み分けが意識されている

・特徴2:問題が「解ける」ようになることを目標としている

・特徴3:図がふんだんに使われている

・特徴4:時間を掛けずに物理の基礎を学べる

「物理のエッセンス」はどんな人におススメ?

次に「物理のエッセンス」はどのような人が使うと効果的か考えてみましょう。

 

上述のとおり、本書は一般的な問題集とも参考書とも一線を画す存在です。問題集としては掲載されている内容はあっさりとし過ぎており、参考書としては細かい知識を得るには不十分と言わざるを得ません。しかしながら、「物理のエッセンス」の一番の強みは、短時間で物理の典型問題が解けるようになることです。

 

そこで、「物理のエッセンス」をオススメするのは、以下のいずれかに該当する方です。

1) まだ問題演習に取り組むレベルにない物理の初学者

2) 教科書の内容は終えたのに問題が解けない現役生、受験生

 

1)まだ問題演習に取り組むレベルにない物理の初学者にお勧めする理由

 

1)については、物理を習い初めの現役生はもちろんんこと、現役の頃に物理の勉強が疎かになっており、心機一転して物理を基礎からやり直したい浪人生や、大学受験してからブランクのある再受験生なども当てはまります。

勉強としてはもちろん検定教科書を丁寧に読み込んでいくに越したことはありませんが、やはりそれでは非効率的です。なぜならば教科書は、コンパクトにまとめており、書き方も無味乾燥で面白くないため、物理が全くわからないステージの時には、教科書を読んでも頭に入ってこないからです。また、教科書では、物理の問題でどのような記述があれば、何を使うかという「問題を解くための記述」はありません。例えば、「等速で運動をする」というのは、「力の釣り合いが成立する」ことを表しますが、教科書では、入試物理で頻出の表現が何に結びつくかという記述がないのです。したがって、教科書を読んでの学習は解く力が身につけにくいため、入試問題を解けるようになるという観点からすると、「物理のエッセンス」が最適な一冊です。

 

2) 教科書の内容は終えたのに問題が解けない現役生、受験生にお勧めする理由

 

2)に当てはまる方は、せっかく身に付けた物理の基礎知識を、問題を解くことに活用できていないか、あるいはそもそも知識がきちんと身についていない可能性があります。いずれにしても本書は、問題を「解ける」ようになることを主眼に置いて各テーマの説明をしているため、高校1、2年生や受験を控えた高校3年生、そして浪人生に関わらず、物理の式を知っているのに、問題となると解けないという方はぜひ取り組んでみると良いでしょう。

 

それでは「物理のエッセンス」の各特徴をもとに、効果的な活用法を見ていきましょう。

特徴1:検定教科書との住み分けが意識されている

大学入試の問題は、基本的には検定教科書の範囲から出題されます。ところが検定教科書の内容は、大学入試を目指すか否かに関わらず、すべての学生が使用することを想定しているので、どうしても最大公約数的なものになりがちです。結果として、物理の感覚的理解や試験問題を解くのに必要なことに関する記述は抜けてしまうのです。

 

この点、「物理のエッセンス」では必要最低限の基礎的事項の説明に加えて、上記の感覚的理解や試験問題が「解ける」ようになるための情報を積極的に扱っています。感覚的理解とは少しわかりづらいですが、力学の根幹ともいえる力の図示を例にとると、検定教科書では通り一遍の記述しかないのに対して、本書では重力や接触による力がなぜ生じるのか、といった一歩踏み込んだ解説がなされています。

 

時間に限りがあり、かつ初学者である場合は、「物理のエッセンス」をメインに使い、用語の定義等は検定教科書で補足しながら勉強すれば、短期間で物理の基礎を完成させることができるでしょう。

特徴2:問題が「解ける」ようになることを目標としている

繰り返しお伝えしているように、「物理のエッセンス」では、物理現象の説明に終始せず、試験問題がどうすれば「解ける」ようになるかを意識しています。

 

演習で目にした問題を行き当たりばったりに解いても、定着率はよくありません。まずは、テーマごとの典型問題を知り、それぞれの解法の流れを整理して覚えることがコツです。本書では、考え方の流れをそれぞれの論点で誰にもわかるように定石化しています。

 

加えて、誤りやすい誤答例を取り上げたり、知っておくと問題を解く上で有利になるような知識を、コラム形式で掲載したりしています。

 

以上のことから、大学入試対策としては、基礎が固まったら標準的な内容の問題集で演習を繰り返すようになりますが、その際の解法マニュアルとして「物理のエッセンス」は効果を発揮するといえます。試験の直前に、解法のまとめ部分や太字部分だけ読み直すことで、重要事項の簡単な復習をすることも可能です。

特徴3:図がふんだんに使われている

「物理のエッセンス」が解法マニュアルとなることの理由として、他にも多様な図が掲載されている点も挙げられます。ここで図といっても、検定教科書に載っているようなきれいな写真や複雑な図譜とは異なります。そうではなく試験会場で実際に手書きできるような、答えを導くにあたって必要となるポイントを押さえた図のことを指します。

 

だんだん問題のレベルが上がってくると、状況整理のために図を描くことが不可欠になってきます。そのときに、どのような図を描けばよいかといったことは、検定教科書ではなかなか理解することはできません。

 

本書の練習問題を解く際には、説明や例題中に描かれている図を、自分でもまねしてみましょう。自然と要領の良い図の作成法を身に付けることができるでしょう。

特徴4:時間を掛けずに物理の基礎を学べる

「物理のエッセンス」は解法マニュアルとして使えるとお伝えしましたが、マニュアルの暗記にやっきになって、試験問題を解く練習をしなければ点数は上がりません。もし与えられたマニュアルが分厚い冊子で、「これを全部覚えろ」と言われたらどうでしょう?ほとんどの人は嫌になって、問題を解く前にマニュアルを投げ出してしまうでしょう。

 

その意味で「物理のエッセンス」の分量は、解法マニュアルとしては適度です。これは、問題を「解ける」ことと直結する内容を意識した結果といえます。練習問題も、解法のエッセンス部分の理解に特化したものであり、一問一答形式なので解法が頭に入っていれば解くのに時間はかかりません。

 

「物理のエッセンス」は問題演習に移るための足掛かりです。解法の流れをできる限り早く修得し、他の問題集に移って実地演習を積みステップアップしましょう。

本書を使わないほうが良い人とは?

ここまで、本書の効率的な使い方を紹介してきましたが、必ずしもすべての現役生・受験生におススメできるわけではありません。どのような人は使わない方が良いのでしょうか?

 

結論から申し上げると、

・物理の問題の基礎的解法は身についている人

・構成の好みが合わない人

です。

 

本書は解法マニュアルとして初めて基礎を学ぶ方には大きな効果を与えますが、一方である程度基礎ができていて問題演習をすべき段階にいる場合には、新たな知識はあまり得られないでしょう。そのような現役生・受験生は標準問題集でどんどん問題を解いていくべきです。

 

また、冒頭に説明した通り、本書は、参考書でもあり、問題集でもあるという構成を取っています。基本的には、冒頭から読み進めて、解説を読みながら、問題を解くという構成になっています。あなたがいつも取り組む問題集や参考書とは勝手が違うので、この構成が好みに合わないという方は本書を使わない方がいいでしょう(ちなみに、私(石戸)は構成が合わないと感じた一人です)。この場合、同じように基本的な解法を身につける問題集として「体系物理」(教学社)をお勧めします。ただし、体系物理は解説が簡素であるため、本書を利用する際は、誰かに教えてもらいながらか、参考書で調べながら取り組むのが良いでしょう。

 

ちなみに「物理のエッセンス」と同じ著者の問題集として、「良問の風」(河合塾シリーズ)があります。こちらは「物理のエッセンス」との接続が意識された標準問題集であるため、「物理のエッセンス」で基礎を学んで「良問の風」で問題演習を始めれば、スムーズに次の段階に進めるはずです。

 

「良問の風」については、別記事「良問の風」の医シュラン!医学部受験で勝つ問題集の使い方」に詳しいので、是非ご覧ください。

 

以上、長く「物理のエッセンス」についてご紹介していきましたが、物理の問題集部門で一番人気と言っても過言ではないので、ぜひお勧めの対象者に該当する方は本書の使用をお勧めします。

まとめ

「物理のエッセンス」は物理現象を説明するだけでもなく、問題を載せているだけでもなく、問題を「解ける」ためには何が必要かを教えてくれる優れた問題集です。一度勉強し終わった後でも、問題を解く練習しているうちに浮かんだ疑問を解決してくれる解法マニュアルとしても活躍します。

 

ここで、解法マニュアルといっても、決して簡単であるわけではないことを強調したいと思います。難しい論点では、それなりに腰を据えて取り組まなければ理解はできないでしょう。

 

しかし裏を返せば、どんな問題でも解法のエッセンスとなる部分は網羅されているため、たとえ医学部受験や難関大学受験を目指す場合であっても、基礎固めとして力不足ということは決してありません。

 

目標達成のための第一歩を本書から始めてみてはいかがでしょうか!?

 

具体的な問題集の取り組み方については、他の記事で紹介していますので、ぜひ、参考にしてください。

「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」

 

 

本記事内で登場した過去のオススメ記事

「「良問の風」の医シュラン!医学部受験で勝つ問題集の使い方」


 

「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」


 

本記事で登場したお勧めの問題集・参考書

「物理のエッセンス」(河合塾シリーズ)


 

「良問の風」(河合塾シリーズ)


 

「体系物理」(教学社)


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