藤田医科大学医学部の一般入試の英語の傾向と対策

2019年06月13日 志望する大学の特徴

藤田医科大学英語

先日の「藤田医科大学医学部の一般入試の化学の傾向と対策」の記事内で、藤田医科大学の化学では問われるテーマが幅広いことをお伝えしました。平成29年度以降、同大学の英語においてもマーク式の大問で文法・語彙に関する問題が出されるようになり、長文読解以外のスキルも求められるようになっています。

 本日はその藤田医科大学の英語について、出題傾向と具体的な対策法を紹介します。

藤田医科大学医学部の英語の試験形式・配点は?

はじめに藤田医科大学医学部の入試制度について見ていきましょう。

 

 藤田医科大学医学部の入試制度は、一般入試前期および後期、AO入試に当たるふじた未来入試、センター試験利用入試前期および後期に分かれます。募集人数は一般入試前期が約80名、ふじた未来入試が約15名、センター試験利用入試前期が約10名、一般入試とセンター試験利用入試の後期が合計15名となっています。ちなみに一般入試には愛知県地域枠5名が含まれます。

 本記事では最も受験者数の多い、前期一般入試について取り上げることとします。

 

 他の私立医学部受験でも見られるように、本大学は一次試験と二次試験の二段階で合格者が選抜され、二次試験の受験資格は一次試験を突破した受験生のみに与えられます。各試験の詳細な配点は、

【一次試験】数学:200点 理科:100点×2 英語:200点

【二次試験】面接:100点

となっています。

 一次試験の数学と英語はマークシート方式と筆記式で出題され、英語、数学のマーク方式のいずれかの得点が基準点に満たない場合は不合格となるため注意しましょう。また面接では提出書類も合せて評価対象となります。

 

 この中で英語は大問5つで構成され、制限時間は90分です。そのうち大問1~3がマークシート方式、大問4、5が筆記式となっています。

 大問1は文法・語彙、大問2は語句整序、大問3、4は長文読解、大問5は和文英訳というのが例年の出題内容です。ちなみに冒頭でお伝えしたようにこのセットとなったのは平成29年度以降のことであり、それまでは大問3つでいずれも長文読解でした。

 

 藤田医科大学の英語で特徴的なのが、長文読解で扱う英文のほとんどが医療系の文章である点です。国立医学部受験では必要とされないような専門的な単語の勉強も必要となるため、もし併願するのであれば注意しましょう。

 

 平成29年度に大問数が増加したことに伴って、制限時間が80分から90分へと伸ばされましたが、これでも単純計算で大問1つあたり18分しかかけられません。そのためマーク方式の設問は手早く片付け、できる限り多くの時間を筆記式の設問に残すのが重要ポイントとなります。しかしながら上述のように、マーク方式の点数で基準は確実に上回らなければならないため、バランスを意識しながら解き進めてください。

藤田医科大学医学部の英語の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

続いて、藤田医科大学医学部の過去の合格最低点のデータや他の科目の難易度をもとに、英語では何点を取ればよいか考えてみます。

 

藤田医科大学医学部の合格最低点は、筆記試験の600点満点中、

平成30年度:319点 平成29年度:335点 平成28年度:325点

となっています。すなわち平均的な年度であれば、600点中360点(60%)が合格圏内といえます。

 これを踏まえて各科目の難易度も考慮して、それぞれの目標点を設定すると、

数学:115点 理科:130点 英語:115点

とするのが良いでしょう。

 

 英語は200点中115点(57.5%)以上を目指すこととなり、理科と比べるとやや低めの目標設定です。これは英文の専門性が高く難易度が高いことや、制限時間に対して英単語数や設問数が多いことが理由です。加えて英語という科目の性質上、筆記式の問題では些細な減点が積み重なりやすく、一定の点数に収束しやすいのも事実です。他の医学部受験生と差を付けたいのであれば、大問1、2、3のマークシート方式の問題で満点近く取れるように対策をすることが最も大事といえます。

藤田医科大学医学部の英語の出題傾向は?

それでは、藤田医科大学医学部の英語では、どのような問題が出されるのでしょうか?

 現在の出題形式となった平成29年度以降の過去問をもとに、大問ごとに出題内容を見ていきましょう。

 

【大問1:文法・語彙】

 大問1では英語の文法・語彙に関するマークシート方式の問題が出されます。具体的には短文中の空所に当てはまる適切な単語あるいは表現を選択する形で、設問数は6つです。空欄として問われるのは、前置詞、接続詞、語形変化といった定番のもので、難易度もセンター試験並みです。短時間で処理するだけでなく、是非とも満点を狙いたいところです。

 

【大問2:語句整序】

 大問2は語句整序に関するマーク方式の問題です。日本語の意味が与えられので、それを英訳していきます。一部の表現は予め書かれているので、残り7つの単語を並び替えて文章を完成させていく形です。小問は4つですが1題につき2つの解答箇所が設けられるため、8つを解答することになります。気を付けなければならないのが、小問によって解答箇所、すなわち問われているのは何番目の単語か、が異なる点です。必ず答えをマークする前に間違いはないか確認をしましょう。

 

【大問3:長文読解】

 マーク方式の大問の最後として、大問3では長文読解が出されます。既にお伝えしているように、文章の内容のほとんどが医療系です。問題については文章の内容に一致するものを選んだり空所に当てはまる単語を答えたりするような、典型的なものが並んでいます。また文の前後関係を手掛かりに単語の意味を考えたり、慣用的な英語表現の意味を推測したりする力を試す問題も頻出です。いずれにしても文章の内容が正しく取れていれば正答が導ける問題がほとんどなので、しっかり練習を積んで高得点を目指してください。

 

【大問4:長文読解】

 大問3に引き続き医療系を中心とした英文の長文読解ですが、こちらは筆記式の問題です。設問の指示は全て日本語で与えられ、解答も日本語で記述します。問題としては文章の内容について説明するものや、下線部和訳といったものが見られます。加えて長文中から抜き出された文章や段落を、英文中に設けられた空欄のうちどこに置くのが適切かを答える脱文挿入の問題も必出です。脱文挿入の設問がある文章では、長文を読むときに違和感のある箇所があるはずです。この違和感で悩まないように必ず文章を読み始める前に、脱文挿入の問題が出されているかどうかを確認しておくと良いでしょう。

 

【大問5:和文英訳】

 大問5の和文英訳では、英語の長文の一部が日本語に変えられ下線部が引かれており、それを英語に直す形式です。問われる文法能力や単語レベルは高く、一筋縄ではいかない設問ばかりです。もちろん正攻法で和文英訳の対策も進めなければなりませんが、本番で少しでも点数を伸ばすために覚えておいていただきたいのが、文章全体からヒントを探すことです。例えば日本語の固有名詞をそのままローマ字表記しても良いのか、それとも説明を加えなければならないのか、といったような判断は、前後の文章でどのような扱いをしているかによって判断することができます。過去問はあまり数が多くないので、他の大学の過去問等も活用して、なるべくたくさんの問題に触れて本番に臨んでください。

お勧めの藤田医科大学医学部の英語の対策方法

最後にこれまでの内容から、藤田医科大学医学部の英語の対策に必要な具体的な勉強法をお伝えします。例年、本医学部の試験日は1月末なので、そこから逆算してスケジュールを組んでいくのが良いでしょう。

 

 はじめに11月中旬までは、英語の基礎力の向上に努めてください。英語の基礎力とは単語力、文法的知識、読解力、論述力を指します。各能力のいずれかに特化するのは不可能で、それぞれをバランスよく伸ばしていくことが求められます。特に藤田医科大学医学部の英語では、語彙・文法の知識を問うものから、読解力や英語の論述力を問うものまで、様々なジャンルの問題が出されているため、バランスの良い勉強の重要性はより高いといえます。

 

 このうち単語力の養成には何よりも単語帳を活用することが最も効率的です。おススメの単語帳は『速読英単語 必修編』『速読英熟語』(Z会出版)です。例文を通して単語を覚えることができ、派生語や対義語といった関連知識も併せて勉強できるため、この1冊をマスターすることで標準的な英文では困ることはなくなるはずです。

 しかしながら藤田医科大学医学部の長文読解では、医療系の内容をテーマとした長文読解が出されるため、専門的な単語の勉強も不可欠です。こうした傾向は一部の他の私立医学部受験でも見られるもので、対策本として専用の単語帳『医歯薬系の英単語』(赤本メディカルシリーズ)が出版されています。速単・速熟が完成したら、本書でさらに単語力を強化しておきましょう。

 

 読解力養成を目的とした問題集は数多くあり、難易度や語数が受験大学の試験問題に近いものであればどれでも構いません。あえて挙げるとすれば、『やっておきたい英語長文700』(河合塾シリーズ)が間違いないので、英文を読むスピードや論述型の解答を作成する要領を身に付けていってください。

 

 また和文英訳は難易度が高く、重点的に対策をしておきたい分野です。推薦する一冊は『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』(KADOKAWA)です。解答例として多様な例文が載っているので、正しい答えが書けていたとしても学びがあります。より良い表現がないかどうかを模範解答からも勉強しましょう。さらに分野の性質上、独学ではこうした勉強法には残念ながら限界があります。可能であれば予備校や学校の先生に添削をしてもらうようにしてください。

 

 なお、より詳細な問題集の使い方については、過去記事「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」を参考にしてください。

 

 英語の基礎力がついた11月中旬以降は、いよいよ個別試験に向けた勉強にシフトします。

 具体的に行っていただきたいのが、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・単語や文法知識といった暗記事項の総復習

の3つです。

 

 過去問分析は試験の出題形式や英文の量を予め知ることができ、本番で焦らないようにするうえで大事な作業です。ざっとでよいので長文ではどのようなテーマの文章が出されているか、試験形式が変わる前の平成29年度以前はどういった問題のセットだったか、といった点も確認をしておくと良いでしょう。

 

 過去問分析が済んだら、実際に問題を解いてみてください。このとき徹底していただきたいのが、時間を計って取り組むことです。藤田医科大学医学部の英語は時間的な余裕があるとはいえず、マーク式の大問で時間短縮をし、筆記式の問題にどれだけ時間を残せるかがカギとなります。こうした時間配分の練習ができるのは過去問演習以外にはあり得ないため、各年度とも大切なチャンスであることを理解して活用してください。

 

 同時並行で英単語や文法知識といった暗記事項の総復習もしていきましょう。長文読解等とは異なり、勉強したことがそのまま得点に直結する可能性のある分野です。これまで使ってきた単語帳や文法の問題集で、不十分な箇所や間違えた設問を再度見直してください。

まとめ

藤田医科大学医学部の英語の傾向と対策法のポイントは、

①大問5つ対して制限時間は90分

②大問1~3がマークシート方式、大問4、5が筆記式

③マーク式の問題で基準点を満たさない場合、そのまま不合格となる

④マーク式の大問で時間短縮をし、筆記式の大問に時間を残すのが重要ポイント

⑤目標点は200点中115点(57.5%)

⑥大問ごとの出題内容は、

【大問1:文法・語彙】単文中の穴埋め、センター試験レベル、満点を目指す

【大問2:語句整序】日本語の意味は与えられる、7つの単語の並び替え、解答箇所に注意

【大問3:長文読解】医療系の英文、文意が取れていれば正答が導ける問題が多い

【大問4:長文読解】医療系の英文、脱文挿入が必出なので予め問題に目を通しておく

【大問5:和文英訳】難易度は高め、前後の英文もヒントにする

⑦11月中旬までは、英語の基礎力向上に努める

⑧11月中旬以降は、

・過去問の分析

・過去問を用いた実戦演習

・単語や文法知識といった暗記事項の総復習

を行う

の8つです。

 

 藤田医科大学医学部の英語は、点数が取りやすい設問そうではない設問が非常にはっきりしています。高得点が期待される大問1では、満点近い得点を必ず目指してください。一方で長文読解や和文英訳といった筆記式の問題は、かなり対策をしておかなければ医学部受験生であっても高得点は難しいところです。まずは自身に残された時間と得意不得意とを考慮して、英語でライバルに差をつけるのかあるいは目標の最低ラインを超えることを目指すのかをはっきりさせることからスタートしましょう!!

 

 

本記事内で登場した過去のオススメ記事

「藤田医科大学医学部の一般入試の化学の傾向と対策」


 

「実力をつけるための問題集のトリセツ!効果的な11個の使い方」


 

藤田医科大学の過去問題やその他の教科の傾向と対策

 こちらのページで過去問を無料で閲覧できます

 また、その他の教科の傾向と対策についても見ることができますので、

 ご参考にしてください。

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本記事で登場したお勧めの問題集・参考書

『速読英単語 必修編』


 

『速読英熟語』(Z会出版)


 

『医歯薬系の英単語』(赤本メディカルシリーズ)


 

『やっておきたい英語長文700』(河合塾シリーズ)


 

『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』(KADOKAWA)


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