2019年度川崎医科大学入学試験の講評と今後の対策法

2019年03月05日 志望する大学の特徴

川崎医科大学2019年入試

先日、「2019年度岡山大学医学部入学試験の講評と今後の対策」で今年度の岡山大学医学部の入試問題について分析しました。本日はそれに先立つ1月27日に実施された、同じ岡山県内のもう一つの医学部である川崎医科大学の一般入試について、各科目の分析およびこれまでの傾向を踏まえた今後の対策法を紹介します。

数学の出題内容および難易度

まず初めに数学について見ていきましょう。

 

 2019年度の数学は、例年通り大問3つで構成され、解答は全てマークシート形式でした。この形式での出題が近年続いており、変化が見られないのが特徴です。

 

 出題された問題については、大問1が平面ベクトルと図形、大問2が確率漸化式、大問3が媒介変数表示された曲線をそれぞれテーマとするものでした。ベクトルは川崎医科大学医学部としてはやや頻出度が下がりますが、平面図形を扱うという点では昨年の大問3と共通しており、あとの大問が数学Ⅲの微分法・積分法と確率であったことからすると、昨年度と同じような問題セットであったといえます。

 

 難易度に関しては、昨年と比較すると易化しました。問題数や出題分野には著変はありませんでしたが、方針の立ちづらい問題が減り、小問による誘導がかなり丁寧であったため、解きやすい内容となっています。大問3の媒介変数表示された曲線によってできる領域の面積計算でも、定積分の立式まで与えられていたため、あとは計算するのみでした。とはいえ、制限時間に対しての計算量は引き続き多く、手早く1題1題を処理していかなければ、時間内にすべての問題を解ききることは厳しかったでしょう。

 

 来年度以降の勉強法ですが、数学については今年度もこれまでの出題傾向に沿った内容であったため、過去問をしっかりと分析して演習することが重要です。特に三角関数の式変形は必ずいずれかの大問で行うことになるので、合成や倍角の公式といった処理を反射的にできるように訓練しておきましょう。基本的には過去に出題されている頻度の高い分野を重点的に対策し、ベクトル等の他分野の標準問題を補完的に勉強してくのが効率的です。詳細な対策法については、「川崎医科大学の数学の傾向と対策」の記事を是非参考にしてください。

物理の出題内容及び難易度

次に2019年度の物理を確認してみましょう。

 

今年度の川崎医科大学の物理では、出題形式が大きく変更されました。大問数は6つから4つへと減少し、マーク数も27個と昨年よりも10個少なくなっています。2017年度に小問集合形式から大問6つへと大幅な形式変更があった後、再び短いスパンで大きく変わっているため、今後どのような形で落ち着くのか、あるいは当分安定しないのか、といったことを予測することは困難です。

 

 出題テーマは、大問1が力のモーメント、大問2が気体の分子運動、大問3がヤングの実験、大問4が直線電流による磁場、というようにバランスよく各単元から出題されています。また、昨年度見られた原子分野や複合問題は出題されず、代わりに熱力学が追加されました。

 

 難易度については、問題数がかなり減ったことに加えて、内容も医学部受験としては基礎的な設問が多かったために、大きく易化したといえます。時間的余裕があるとは言えませんが、標準問題集に掲載されているようなパターン問題を中心に構成されており、いかにミスなく手早く処理していけたかがカギになります。結果として、得点率も昨年度と比べると高くなると予想されます。

 

 今後の対策法としては、出題形式が変更となる前の2017年度、2018年度の内容に対応できるような勉強をしておくことをお勧めします。2019年度の難易度が今後の川崎医科大学の物理のスタンダードになるかどうかには少々疑問が残ります。逆に2017年度、2018年度レベルの問題を解けるようにしておけば、今年度の形式・難易度であれば十分に対応することができるでしょう。加えて、今年出題されなかった原子分野も、過去には出題歴があるため、標準的な問題であればどの単元であっても解法が頭に浮かぶようにしておきましょう。その他の細かい対策法については、「川崎医科大学の物理の傾向と対策」をご参照ください。

化学の出題内容及び難易度

続いて化学についてです。

 

 2016年度以降、小問集合の大問が3つで構成されていますが、今年度も同様の形式でした。小問の数も昨年度並みで、川崎医科大学で近年よく見られる長文の説明をヒントに答えを導く設問が今年度も出されました。

 

 小問集合が3つということで、出題されるテーマは多岐にわたり、理論化学・無機化学・有機化学からバランスよく化学の力が問われています。知識問題を中心に計算問題が織り交ぜられており、いかに計算問題に手間取らないかが重要になる点はこれまで通りでした。各設問自体は基礎~標準的なレベルなので、医学部受験と聞いてイメージするような難問や複雑な計算を要する問題を解けるようになるよりも、センター試験のような問題をどれだけ早く処理できるか、といった能力が求められる点は押さえておきましょう。またこれまであまり見られなかった実験器具についての知識を問うものが出されており、対策ができていなかった受験生も多かったと考えられます。

 

 難易度に関しては、昨年度よりもやや難化しました。問題数に対する制限時間は決して余裕のある設定ではないため、いわゆる難問は見られませんでしたが、それでも2018年度に比べると解きづらい設問が増えました。一つの問題にあまり時間を掛けすぎると、他の問題を解くことにも影響を及ぼしかねないため、全体を見通す力も欠かせない内容といえます。

 

 今後の対策法としては、どの単元においても穴を作らない勉強を継続してください。繰り返しになりますが、川崎医科大学の化学は問題の構成上、問われない分野はないと言っても過言ではないほど多様なテーマが問われます。標準的な問題集を通して、典型問題であれば即座に手が動くように訓練しておきましょう。医学部受験だからといって難しい問題集に手を出すのは、川崎医科大学への対策としては意味がないため注意してください。具体的な勉強法については、別記事「川崎医科大学の化学の傾向と対策」をご確認ください。

英語の出題内容及び難易度

最後に英語を見ていきましょう。

 

2019年度の英語は例年の形式から大枠としては著変はなく、大問4つのうち前半2つが文法・語彙に関するもの、後半2つが長文を扱うものでした。設問数は37題から35題へと減少していますが、こちらもほぼ昨年と大差はありません。

 

 さらに詳細な内容に目を向けると、大問1では短文中の空欄に当てはまる適切な表現を選択する問題、大問2では語句整序が出されている点は、近年の傾向通りでした。ただし大問3で少し変化があり、2018年度は段落整序と空所補充が出されていたものが、2019年度には段落整序がなくなり空所補充のみになっていました。しかしながらそれ以前の年度では空所補充が続けて出題されており、2018年度が例外的であったこといえます。過去問を使ってしっかり演習できていれば、大きな混乱はなかったでしょう。大問4では長文の内容と一致する選択肢を選ぶ問題が出されており、こちらはこれまでと変わりありませんでした。私立医学部受験の英語では、難解な単語が文中に見られたり、文章の内容が専門的であったりする場合も多々ありますが、川崎医科大学ではそのような英文は基本的に見られず、今年度の長文も標準的なレベルでした。

 

 難易度については、昨年度並みでした。文法・語彙、長文読解いずれにおいても、難問はほぼ見られませんが、大問4の内容一致はボリュームがあります。長文の内容を把握する時間が十分であれば確実に得点できる部分なので、大問3までをどれだけスピーディーにこなせるかで差がついたと予想されます。

 

 川崎医科大学の英語は、出題形式や難易度が一定しており、過去問で試験内容に慣れておくことが直接的に本番にも活かされます。英語の基礎が固まったら、なるべく多くの過去問に触れることが肝要です。対策法について詳しくは、「川崎医科大学の英語の傾向と対策」をご覧ください。

まとめ

2019年度川崎医科大学入学試験について科目ごとにポイントをまとめると、

【数学】出題形式に変更なし、昨年度より易化、過去問を分析して演習することが重要

【物理】大問が6つから4つへと減少した、昨年度より易化、2017年度、2018年度の内容に対応できるような勉強をする

【化学】出題形式に変更なし、昨年度より難化、穴を作らないような勉強を継続する

【英語】大問3が空所補充のみに戻った、昨年度並み、試験形式になれておくことが肝要

となります。

 

 以上を踏まえると、2019年度の川崎医科大学の入試は、合格者平均や合格最低点は高くなることが予想されます。医学部受験はどの大学でも決して楽ではありませんが、対策法は大学によって様々です。まずは自分の目標を明確に定めて、合格のためには何をしなければならないかをはっきりと理解しましょう。その際に、来年度以降川崎医科大学を志望するという方がいらっしゃれば、ぜひ本記事を参考に勉強方針を立ててみてください!!

 

 

本記事内で登場した過去のオススメ記事

「川崎医科大学の数学の傾向と対策」


 

「川崎医科大学の物理の傾向と対策」


 

「川崎医科大学の化学の傾向と対策」


 

「川崎医科大学の英語の傾向と対策」


 

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