医学部に現役で合格している人が実践している最も重要なこと
今や医学部は超難関です。合格率は7%。この倍率の高さは、医学部というのが、医師になることができる唯一の入口だからです。したがって、浪人してでも医師になりたいという人も多いため、毎年受験者数が増え、熾烈(しれつ)な争いとなります。
熾烈な争いの中、高校3年生で一発で合格する現役合格は、もはや偉業ともいえます。実は、私は、医学部に合格するのに、5浪していますが、それゆえに、一層、現役合格の素晴らしさを感じています。ですから、よく「現役は宝だ」と塾生にも言っています。では、現役で合格するための秘訣は何なのでしょうか?今回は、現役生と浪人生を比較して、多くの現役合格した医大生がやっている習慣をご紹介致します。
現役と浪人の比率はどれくらい?
具体的な現役生の習慣をご紹介する前に、まず、医学部では、現役生と浪人生の比はどれくらいなのかをご紹介しましょう。
調査したところ、現役生と浪人生の割合を公表している医学部のデータを集計したら、現役と浪人の比率は、
国公立大学は、現役:浪人=46.8%:53.2%(非公表の大学を除く31校を調査)
私立大学は、現役:浪人=23.5%:76.5%(非公表の大学を除く28校を調査)
です。
(参照サイト:医学部受験データベースigakubu-select.com)
どちらを見ても、浪人生の方が多くなっています。特に私立大学では、浪人生の多さは圧倒的ですよね。ちなみに、大学によっては、現役、1浪、2浪、3浪以上で、「3浪以上」が一番多い大学もあります。医学部受験、恐るべし、、、
このデータをご覧頂ければ、いかに医学部受験で現役合格することが難しいのかがご理解いただけると思います。
現役生は浪人生より「頭がいい」か?
国公立と私立の平均を取れば、約3割が現役合格といえます。合格率7%という狭き門の
中での3割ですから、実際に、医学部に現役で合格できる人は、全受験生のうちの2~3%。それもただの受験生ではなく、各学校の中で秀才とか天才とか言われる人がゴロゴロ参加する受験です。この中での2~3%ということなので、医学部受験に現役で合格できる人はもはや神のような感じがしないでしょうか?一度言われたことは忘れないというような特殊能力を持っていそうな気がしないでしょうか?
では、実際に、現役で医学部に合格できる人は、浪人して合格した人よりも遥かにすぐれているのか?というと実はそうでもなかったりします。もちろん、優秀であることは間違いありませんが、浪人生の方が優秀であるといったこともよくあります。
私は、岡山大学医学部に合格し、実際に、200人以上の医大生を見てきました。また、私の塾からも医学部に現役で合格する人、浪人して合格する人を見てきました。その経験からいえば、現役生が手をつけられないほど「頭がよい」ということはありません。実際、医学部の試験の順位や点数を見ていても、現役生がいつもトップということはありませんでした。ですから、物を覚えたり、理解して応用する力はそれほど変わらないのだと思います。
しかし、ある1点だけは、現役生の方が浪人生より圧倒的に実践しているということに気づきました。逆にいえば、あなたがこの点を守っていけば、現役で合格する可能性がグッと近くなると思います。
医学部受験で現役合格している人が行っている習慣
浪人生と比較して、現役生が実践している習慣とは、「締切を守る」ことです。医学部に現役で合格する方は、提出期限を守る人が多いです。一方、浪人して医学部に合格する方は、提出期限から遅れたり、ギリギリセーフとなる人が多いです。
言い換えれば、浪人して医学部に合格する方は、「質」を第一に考えて、「時間」のことはギリギリになって考える方が多いです。一方、現役で医学部に合格する方は、「時間」を第一に考えて、その中で、ベストの「質」を考えて行動される方が多いように思えます。
これは、大学に入っても、提出する用紙やメールの折返しの速さなどで見られるように思います。スケジュール通りに行動して提出する。気づいたら、すぐにメールを返す。現役で医学部に合格する方は、とにかく時間に対する感度が高い!これは、岡山大学医学部の学生さん、私の塾の卒塾生さんを見ても、当てはまる方が多いです。
なぜ「締切を守る」が現役合格に繋がるか?
では、なぜ、「締切を守る」ことが、現役で医学部受験の勝者になることにつながるのでしょうか?それは、やはり、限られた時間の中で、生産性を上げることを考えるようになるからではないでしょうか?
これをやるには、△△くらい時間がかかる。今やっているものに、○○がある。これと○○をやると、間に合わないから、今やっている☓☓はやめて、、、、のように、あくまでも時間が第一にあって、その軸をもとにして、自分の行動を考えていくのだから強いのだと思います。
一方、浪人して合格する方は、1つずつを見て考えている方が多いと思います。数学は◯◯をやろう。化学は☓☓をやろう。英語は△△をやろう、、、というように、1つずつに対して、成績が上がるベストな方法を考えていて、全体的な時間に対する感覚がないように思います。言い換えれば、質が第一にあって、その軸をもとにして、自分の行動を考えていくのだと思います。
もちろん、どちらが悪いということはありません。1つ1つを丁寧に根気強くやることができる人というのは、大きな価値があると思います。しかし、受験で合格するということを考えれば、確実に有利なのは、時間を軸に考えることです。限られた時間の中で最大のパフォーマンスを発揮することを第一に考える人が超難関の医学部受験の勝者となりえます。
とはいえ、いきなり、やることをリストアップして、時間を考えて行動しましょう。と言われても難しいもの。だから、もし、あなたが現役生でも浪人生でも、「質」派であるなら、これからは、1つ1つの締切を間に合わせることから初めてはいかがでしょうか?それが、最短で医学部に合格する習慣につながることを保証致します。
まとめ
超難関と言われる医学部受験。
その合格率は、7%です。その中でも、現役で医学部受験の勝者となれるのは、全体の受験者の中のわずか2~3%です。
それほど、熾烈な争いを制することができるわけですから、現役で医学部に合格できる人は、浪人して医学部に合格できる人と比べて、とんでもなく頭が良いのかというと、そうではありません。
現役で合格する人は、「時間」に対する感度が高いのです。具体的には、彼らは、締切を守る習慣が人一倍強いのです。これは、自分をよく知っており、優先順位をつけることができるからこそできることです。今あなたが、締切を守ることができる人であるならば、今の調子で勉強を続けましょう。しかし、もし、あなたが「質」を大事にするあまり、締切に対して甘いのであれば、要注意です。いきなり、時間に対して意識することは難しいと思いますが、まずは、目の前の締切を一つずつ守ることから始めていきましょう。一歩一歩が医学部合格につながっています。
追伸
ちなみに、今の自分の実力では医学部に今年合格できないという考えは典型的な「質」派の考えです。その考えは要注意です。必ず、1年で決着つけることを考えて学習計画を立ててください。その理由を書いた記事があるので、よければご覧ください。
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