国公立大学医学部・理科の配点が低いランキング(2022年度版)

国公立大学・理科の配点ランキング

医学部進学会代表で現役医師の石戸です。
本日もあなたに価値ある医学部受験情報をお届けしていきます。

本日のテーマは「国公立大学医学部の理科の配点ランキング(2022年度版)」
というテーマで、全国の国公立大学医学部の配点で理科の配点が低い順に
ランキングを発表していきます。

最も理科の配点が低い大学は配点が17.2%、最も配点が高い大学は34.5%となっています。
各大学の配点についてランキング形式でお届けしていきますので、ぜひご覧頂き、
あなたの志望校決定の材料としてお役立て頂ければ嬉しいです(^^)

ちなみに、本記事の内容を動画(You Tube)でもお伝えしています。
動画の方で観たい方はぜひ下のリンクからご覧ください!

 

 

そもそも国公立大学医学部の配点ってどうなっているの?

ランキング発表の前に、まずは国公立大学医学部の配点についてどうなっているか説明していきましょう。

ご存知の方も多いと思いますが、国公立大学医学部では、
共通テストと個別試験(二次試験)の合計点で得点が高い人から合格が決まります。

そして、共通テストと個別試験の配点は大学ごとに大きく違います。

共通テストは一般的には、
英語200点、数学200点、理科200点、国語200点、社会100点の計900点満点ですが、

実は配点は大学ごとに自由に変更することができます。

具体的な例を上げましょう。

例えば岡山大学では、共通テストの配点は、
英語100点、数学100点、理科100点、国語100点、社会100点の計500点満点

となります。

このように、大学ごとに共通テストの配点を変更することが可能です。

そして、共通テストの配点だけでなく、
個別試験(二次試験)も配点は大学ごとによって違います。

先ほど例にあげた岡山大学では、

英語400点、数学400点、理科300点の計1100点が
個別試験(二次試験)の配点となります。

一方、香川大学では、
個別試験(二次試験)の配点は、
英語200点、数学200点、理科200点の計600点となります。

このように、国公立大学医学部の入試では、大学によって、
配点が大きく異なるため、「点数」に着目するよりも、次の2つの観点が重要となります。

1.共通テスト重視型か?個別試験(二次試験)重視型か?

2.大学が重視している科目は何か?

共通テストを重視している大学では共通テスト対策が必要となります。一方、個別試験(二次試験)を重視している大学では、共通テスト対策だけでなく、難しい問題にも対応できる応用力をつける対策が必要となります。

また、大学が重視している科目についての観点も重要となります。例えば島根大学では、全体に占める社会の割合は8.6%ですが、新潟大学では2.6%となっているように、大学によって科目の重要度が大きく違うからです。

このように、国公立大学医学部合格を考える上では、上記の2つの観点が必要となります。
今回は、そのうちの2の「大学が重視している科目」について。「理科を重視している大学はどこの大学か?」というテーマで記事を書いていきます。読者の方は、きっと『理科の配点が低い大学はどこか?』と気にされている方が多いと思うので、ランキングでは、理科の配点が低い順番にランキングを発表していきます。

全国・国公立48大学の理科の配点ランキング

それでは、国公立大学医学部の前期試験における理科の配点ランキングを見ていきましょう。

今回前期試験のみで比較しているため、後期試験だけの山梨大学は除いています。また、前期試験は実施されていますが、広島大学も除外しています
広島大学除外の理由は一言で言えば「複数の採点方式があるから」なのですが、詳しい理由については、本記事のランキング発表後に掲載させて頂きます。ということで、前期試験が実施される大学のうち、広島大学を除いた全48大学の国公立大学医学部の理科の配点ランキングを見ていきましょう。

順位 大学名 理科の配点比率
1位 島根大学 17.2%
2位 弘前大学 20.0%
3位 秋田大学 21.1%
4位 筑波大学 21.7%
5位 旭川医科大学 22.2%
6位 徳島大学 23.1%
7位 琉球大学 23.5%
8位 佐賀大学 23.7%
9位 信州大学 23.8%
10位 熊本大学 25.0%
10位 岡山大学 25.0%
10位 鳥取大学 25.0%
10位 滋賀医科大学 25.0%
10位 福井大学 25.0%
10位 富山大学 25.0%
10位 山形大学 25.0%
10位 東北大学 25.0%
18位 北海道大学 25.5%
19位 愛媛大学 26.1%
19位 浜松医科大学 26.1%
21位 東京大学 26.3%
21位 高知大学 26.3%
23位 宮崎大学 26.7%
23位 山口大学 26.7%
23位 金沢大学 26.7%
23位 福島県立医科大学 26.7%
27位 名古屋大学 27.5%
28位 千葉大学 27.6%
29位 群馬大学 27.8%
30位 長崎大学 28.0%
30位 京都大学 28.0%
32位 神戸大学 28.4%
33位 京都府立医科大学 28.6%
33位 名古屋市立大学 28.6%
33位 札幌医科大学 28.6%
33位 香川大学 28.6%
33位 岐阜大学 28.6%
38位 東京医科歯科大学 29.6%
39位 大分大学 30.0%
39位 大阪大学 30.0%
41位 九州大学 30.4%
42位 和歌山県立医科大学 30.8%
42位 三重大学 30.8%
42位 新潟大学 30.8%
45位 鹿児島大学 33.0%
46位 奈良県立医科大学 33.3%
46位 横浜市立大学 33.3%
48位 大阪公立大学 34.5%

 

こんなにも違う!1位と最下位での大学の理科の配点の違い

いかがでしょうか?
大学によって大きく配点比率が違うということがわかって頂けると思います。

最後に、1位と48位の大学の配点の違いを具体的に見ていきましょう。

理科の配点が最も低い大学は、島根大学で17.2%でした。島根大学の配点比率は、

共通テスト700点:個別試験(二次試験)460点で、
個別試験(二次試験)は英語200点、数学200点、調査書60点となっています。御覧頂いたらわかるように、個別試験(二次試験)で理科が課されていないので、理科の配点比率が低くなっているんですね。

一方、理科の配点が最も高い大学は、大阪公立大学でした。

大阪公立大学の配点比率は、

共通テスト650点:個別試験(二次試験)800点で、
共通テストの配点は英語100点、数学200点、理科200点、国語100点、社会50点。個別試験(二次試験)は英語200点、数学300点、理科300点となっています。数学と理科の配点が共通テストと個別試験で高くなっているので、理数系が得意な方は、大阪公立大学がお勧めです。

広島大学を除外した理由とは?

最後に、今回のランキングで広島大学を除外した理由について説明していきます。

実は、広島大学は採点方式が3つあり、
① 理科重視型
② 英語・数学重視型
③ 一般型
とあります。

①、②の上位から半分の合格者を決めて、残りの合格者を③の採点方式で決めます。

共通テストの配点は、
英語200点、数学200点、理科200点、国語200点、社会100点の計900点で共通です。個別試験(二次試験)の合計は1800点で共通ですが、その比率が異なります。
具体的には、
①の理科重視型では英語300点、数学300点、理科1200点
②の英数重視型では英語800点、数学800点、理科200点
③の一般型では英語600点、数学600点、理科600点
となっています。

それぞれの採点方式で理科が占める割合は、
理科重視型で51.9%、英数重視型で14.8%、一般型で29.6%となります。
このように、複数の採点方式をとるため、今回はランキングの除外対象としました。

広島大学はこの比率をみればわかるように、極端に理科が得意(英数が苦手)・極端に英数が得意(理科が苦手)という方にお勧めです。

まとめ

さて、理科の配点ランキングについていかがだったでしょうか?同じ国公立大学でも、理科の配点が17.3%(1位17.2%、48位34.5%)も比率が違うというのは驚きですよね!

今回の記事を通して、共通テストの配点比率だけでなく、「国公立大学医学部の配点比率が大学ごとに大きく異なること」と、「大学ごとの対策が合否を大きく左右する」ということも知って頂ければとても嬉しく思います。

この記事があなたの医学部受験合格にお役に立てばとても嬉しく思います。ぜひ、志望校の特徴を知り、万全の対策をして試験に臨み合格を勝ち取ってください!!応援しています(^^)

追伸
今回は国公立大学医学部の理科の配点ランキングをお送り致しました。国公立大学の難易度について、偏差値ランキングについてのランキングも別記事で掲載しているので、良ければあわせて御覧ください。

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