香川大学医学部の英語の傾向と対策

香川大学医学部の英語の特徴は、英文で解答する問題が多いことです。今回は、この特徴を踏まえた具体的な対策法をご紹介します。

香川大学医学部の英語の試験形式・配点は?

香川大学医学部の英語は、大問3つで構成され、制限時間は90分です。

内訳は大問1、2が読解問題、大問3が英作文となっています。

読解問題で出題される文章の分量は、大問1つ当たり700~1000語となります。

また、読解問題は8~10個の小問に分かれており、他の大学よりも設問数が多いことも注目すべき点です。

 

出題形式に関しては、大問1が英語の質問に対して英語で答える形式、大問2が日本語の質問に対して日本語で答える形式です。

これは2016年度以降の試験形式であり、それ以前は大問1は英語の質問に対して日本語で解答する形式でした。

大問3は英語で与えられた指示に従って、自身の考えをまとめる自由英作文が毎年出題されています。

 

ちなみに2017年度には、長文中の空所に入る単語を答えさせる大問が1つ追加されましたが、例外的なケースであると考えてよいでしょう。

 

配点は、センター試験900点満点、二次試験700点満点の計1600点満点です。

具体的なセンター試験と二次試験の点数配分の内訳は、

【センター試験】900点満点

英語200点、数学2科目200点、国語200点、理科2科目200点、社会100点

【二次試験】700点満点

英語200点、数学200点、理科2科目200点、面接100点

となります。

 

他の国公立大学と比較すると、香川大学は全体の点数に対するセンター試験の割合が、56.25%と半分を超えているので、かなり高いといえます。

したがって、香川大学医学部を志望する場合には、センター試験で高得点を取り、そのまま逃げ切るのがオーソドックスな戦略です。

裏を返せば、センター試験で失敗した場合は二次試験で逆転が厳しくなるため、出願を避けた方が無難です。

センター試験で取るべき得点率の目安は88%と考えてください。

 

二次試験の英語は200/1600(12.5%)を占め、合否に与える影響は大きいため、失敗すると致命的になってしまいます。

そうならないように、問題の特徴を捉え、対策を進めていきましょう。

香川大学医学部の英語の問題の難易度と合格に必要な得点率は?

それでは香川大学医学部合格のために、二次試験の英語で何点が必要になるでしょうか?

 

香川大学医学部の合格最低点を見てみると、1600点満点中では、

2017年度:1239.0点 2016年度:1253.8点 2015年度:1305.6点

となっており、平均を取ると1266.1点(79.1%)です。

つまり、全体としては約8割得点できれば合格と言えます。

 

このとき、上述したように、センター試験で795点(約88%)取れたと仮定すると、二次試験では471.1点が必要となります。

今回は、簡単のために470点(67.1%)を取ることを目指すこととします。

 

結論としては、二次試験全体では、数学:130点以上、理科2科目:140点以上、英語:130点以上、面接:70点を目指してください。

なお、面接にも目標点を定めていますが、「これだけやれば、これだけ取れる」といったものがないため、あくまでも目安として考えてください。

できる限り、筆記試験で点数を稼いでいく方が安心でしょう。

 

英語については、出題される長文は難解な単語は少なく、抽象度も高くないため、標準的なレベルと言えます。

ところが、お伝えしたように、香川大学の英語の読解問題は、設問の数が他の大学と比べて多くなっています。

具体的には、各設問で8~10問に分かれているため、要点を絞って簡潔に答える力が欠かせません。

そして自由英作文を含めると、全体として解答の記述量が多くなるため、小さな減点が積み重なることで、手ごたえに対して実際の点数が低くなりがちです。

 

以上のことから、基本~標準レベルの理科で得点を稼ぎ、英語では130点以上取れるように対策をするのがお勧めです。

香川大学医学部の英語の頻出分野は?

次に香川大学医学部の英語の出題傾向について分析していきましょう。

 

大問1、2で扱われる長文は、医療・文化・社会問題などの説明文や評論です。

医学部専門の問題ではないため、テーマに偏りはないと考えられます。

また、センター試験で見られるような、物語文や小説の出題歴はありません。

 

大問1は英文で与えられた設問に対して英語で解答する形式、大問2は日本語で与えられた設問に対して日本語で解答する形式です。

小問の内容は、空所補充や該当箇所の抜き出し程度で済むものもありますが、中心となるのは内容説明の問題です。

設問で問われている該当箇所を見つけることは比較的容易で、英文・和文での説明能力が勝負を分けるカギとなります。

 

大問3の自由英作文で出題される内容は、受験者自身の体験についての意見を、英語で与えられた指示に従ってまとめるものが頻出です。

過去問を見ると、「あなたが将来行きたい場所は?」、「印象的だった体験は?」といったお題が出されています。

併せて、その理由やそこから学んだことについて記述するように指示がある場合がほとんどです。

分量は10~12行程度で、語数にすれば90~150語です。

英文の正確性は言うまでもなく、論理的な文章を書けるかといった能力も問われます。

お勧めの香川大学医学部英語の対策方法

ここからは読解問題と自由英作文のそれぞれの対策法について、具体的にお伝えします。。

 

読解問題は、扱われる文章の難易度がさほど高くないため、構文の把握ができ標準的な単語力があれば、内容理解は十分に可能です。

大切なのは、センター試験終了後から、記述型の問題を実際に「書く」練習を繰り返すことです。

特に香川大学医学部では、英語と日本語の両方の記述が求められるため、いずれも対策をする必要があります。

ここで注意していただきたいのが、記述力はいくら模範解答を読んでもつかないということです。

問題を自身の力で解いて「書く」ことでしか、弱点を把握し実力をつけることはできないということは忘れないでください。

 

練習には香川大学の赤本や、同じ記述式の問題を出題する他大学の過去問を活用しましょう。

香川大学の過去問は問題形式の変わった2016年度以降のもので練習し、それ以前のものは大問2、3については練習に使えます。

2016年度以降の問題はきちんと時間を計って取り組み、時間配分の練習や模範解答を参考に、解答の分量の確認を行ってください。

 

続いて、自由英作文の対策についてです。

自由英作文で行うべき準備は、

・自由英作文において使える表現を増やす

・「自説の主張」と「根拠」を明確にした文章を書けるようになる

の2つが重要なポイントです。

 

12月上旬頃から専用の参考書を用いて、自由英作文特有の表現を修得していきましょう。

センター試験終了後からは、参考書に収載されているものや予備校の講師等にテーマを決めてもらい、5、6本、手を動かして作文をしてください。

ここで非常に重要になるのは、できる限りプロに添削を依頼し、その都度修正していくことです。

問題の性質上、解答は十人十色で1つに定まらず、自身の表現に誤りがないか、論理的に矛盾は生じていないかといった判断は、自身でするのは難しいです。

場合によっては、時間をかけても成果が出ないという結果にもなりかねません。

 

これらに加えて、分量も例年大きな変更はないため、文章のひな型を事前に決めておくのもよいでしょう。

例えば、結論→根拠×3→結論(言い換え)という流れで書くと決めておけば、テーマが変わったとしても、文章の骨格は使い回すことができます。

香川大学医学部の英語対策に役立つ参考書・問題集は?

最後に、香川大学医学部の英語対策にお勧めする参考書・問題集について紹介いたします。

 

まず、英文読解については様々な問題集が出版されており、特にこれがお勧めというものはありません。

基本的には、語数が適当(700~1000語程度)であればどのような問題集でもよいです。

例えば、『やっておきたい英語長文700』(河合塾シリーズ)などを使って対策を行い、余裕があれば、他の問題集にも取り組みましょう。

とにかく、多くの文章に触れ、手を動かすことが重要です。

 

自由英作文では、自由に英文を書く前に、基本的な英文が書けることが必要となります。

したがって、英文を覚えるために英作文の問題集を使い、使える表現を増やさないことには、良い文章を書けるようにはなりません。

この目的に最適なのが、『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』(KADOKAWA)です。

解答例が複数紹介されており、よくある間違いの指摘もあるため、論理性を保ちながら平易な文章でいかに減点を避けるか、といった本番を意識した勉強をすることができます。

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まとめ

香川大学医学部の英語で大切なことは、

①200点中130点以上を目指す

②大問1、2は長文読解、大問3は自由英作文の問題

③大問1は英語の質問に英語で答える形式、大問2は日本語の質問に日本語で答える形式

④読解問題は小問が8~10個と多いため、要点を絞った簡潔な解答を心掛ける

⑤読解問題と自由英作文を合わせると、英文で解答する分量が多い

⑥読解問題は大学入試の過去問を使って、実際に「書いて」練習をする

⑦自由英作文はできる限りプロに添削してもらう

の7つです。

 

香川大学医学部の二次試験の英語で大切なのは、とにかく「書く」ことです。

文章をいかに正確に把握できても、設問に適切に解答できなければ高得点は望めません。

自由英作文についても同様のことが言えます。

参考書を読んで、分かったつもりになることは誰でもできます。

「書く」ことなしに真の作文力の定着はありません。

骨の折れる勉強法ですが、センター試験終了後はたくさん手を動かすことが合格への近道です!

 

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